February 07, 2011

* 科学技術の発展や西洋文化の導入は、幸福をもたらすのか?

仕事をしながらだったのでしっかり見ていたわけではないのですが、佐久間ダム建設に関する記録映画(時代からして、映画だと思います……)が、ヒストリーチャンネルで放送されていました。最新の技術を用いたダムによって、(恐らく立ち退きなどがあったと思いますが)暮らしが便利になる、という話だったと思います。

この時代(昭和20〜30年代)だと、そういう観点で制作されていても、何の疑問もありません。おそらくダムがなければ、洪水や農業用水・工業用水の確保など、問題があったのではないかと思うのです。

でも、今回ちらりと見かけた映像の話に限らず、それまで何百年もの間営まれていた人々の暮らしや自然とのつながりを断ち切ることが、本当によいことなのかは、簡単には結論が出せないなあ、と感じるところもあります。

これは、2010年代になって、これまでの道のりを振り返ってみると、
「私たちは、過去の日本の文化や技術を古く劣っているものと考え、西洋の文化や技術を新しく優れているものと考え、積極的に前者を排し、後者を受け入れてきた。でも果たして、そうすることで私たちは幸せになっているのか?」
という疑問が(少なくとも私の中に)生まれているからに他ならないでしょう。

そして、そういう疑問が生じるということは、「そんなに幸せと言える状態ではないのでは」と感じているということではないでしょうか。

今さら私がこうやって書く話でもありませんが、現状に違和感を覚える人が多いのではないかと思います。確かに今は、何の憂いもない幸せな状態とは言えません。では、西洋からもたらされたものを積極的に受け入れなかったらどうなっていたのだろう、と思うと、それも恐らく手放しで受け入れられる状態ではないのでは、ということも、同時に思うのです。

簡単に結論が出せる問題ではありませんが、「何かが違う」という感覚を少しでも和らげることができるように、そのために何ができるかを、考えていきたいと思いました。

uriel_archangel at 08:57 | 日々の記録 
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