March 03, 2011

* 阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男』と『中世の星の下で』

私にとって、この2冊の本は非常に重要な存在です。

この2冊を最初に買ったのは、ちくま文庫で発売されて間もない高校生のころでした。でも、当時の「中世ヨーロッパといえばお城! 騎士!」だった私には、特に『ハーメルンの笛吹き男』の内容のすばらしさが分かりませんでした。

じっくりと向き合えるようになったのは、大学生になってからではないかと思います。

きっかけは、海外旅行や短期の語学留学でした。特に語学留学では、持ち運べる荷物が限られています。本が好きと言っても、旅行の目的は読書ではありませんから、何冊も持っていけません。そこで選んだのが、この2冊でした。恐らく、「きちんと読んでいない」「内容が濃いので読み応えがある」という理由だったのではないかと思います。

そうやってじっくり読んだときに、内容の興味深さに気づきました。さらに、幸か不幸か、日本語で読める本が少なかった(この2冊しかなかった)こともあり、語学留学のときは2ヶ月間、一人で部屋にいて何もすることがないときは、この本を読んでいました。何度も何度も読みました。

まさに「精読」をしていたわけですが、おかげでこの2冊の本の内容は、かなり頭に入りました。『ハーメルンの笛吹き男』の内容の深さを理解できただけでなく、それまでも一応読んでいた『中世の星の下で』の奥深さも味わえました。夜寝る前にベッドで読んでいたときなど、読みながら一人でじっくりと考える時間があったこともあり、咀嚼して自分のものにできたように思います。

語学留学ではそんなに「いかにも中世」という町並みの都市にいたわけではありませんが、週末の小旅行や、ヨーロッパ観光ツアーのときなど、そういう歴史を感じられる場所に行くと、本の内容が「自分の身にしみこむ」感覚がありました。

この2冊の本は、大学で史学を専攻しなかった私に、歴史とどう向き合うかを教えてくれた本です。

何度も何度も読んでいて、持ち運びもするので、だんだん表紙がボロボロになってきてしまいました。そこで、それぞれ2代目を購入し、現在はそちらを読んでいます。何度読んでもいろいろと考えることのある本です。

ハーメルンの笛吹き男―伝説とその世界 (ちくま文庫)ハーメルンの笛吹き男―伝説とその世界 (ちくま文庫)
著者:阿部 謹也
筑摩書房(1988-12)
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中世の星の下で (ちくま学芸文庫)中世の星の下で (ちくま学芸文庫)
著者:阿部 謹也
筑摩書房(2010-11-12)
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uriel_archangel at 09:25 | 日々の記録 
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