June 28, 2011

* エロイーズの近代性

読み終えた本が増えました。相変わらずブクログに書けていませんが……

西洋中世の男と女―聖性の呪縛の下で (ちくま学芸文庫)
西洋中世の男と女―聖性の呪縛の下で (ちくま学芸文庫)
クチコミを見る


きちんとブクログで感想を書こうと思うのですが、最終章で取り上げている、アベラール(ペトルス・アベラルドゥス)とエロイーズに関する阿部先生の分析が、とても印象的でした。

アベラールの「自分の師の間違いも容赦なく指摘する」という姿勢も、エロイーズの「愛の快楽を悔いる気にはなれないし、記憶から消し去る気にもなれない」という考え方も、とても近代的です。どちらかというとエロイーズの考え方のほうが、アベラールより新しいと思います。

さらに、エロイーズは過去の2人の愛を振り返って生きるばかりではなく、女子修道院の運営についても合理的に考え、アベラールに質問を投げかけています。本当に優秀な女性なのだと思いました。

エロイーズの著作が残っていたら、どのように彼女が物事を考え、書いていたか、読んでみたいと思うくらいです。この本によると、中世ヨーロッパでは女性のほうが教養があった(読み書きができる)とのことなのですが、残念ながら、日本のように女性が書き著したものはあまり現存していないようです。もったいないなあ、と思います。

調べているうちに、アベラールとエロイーズの往復書簡は、新訳で出版されていることが分かりました。学生時代に入手した旧訳はまだ手元にあって、読破できていないはずです。とりあえず旧訳を読破するところから始めないといけません。

アベラールとエロイーズ 愛の往復書簡 (岩波文庫)
アベラールとエロイーズ 愛の往復書簡 (岩波文庫)
クチコミを見る


それにしても、商品の説明欄に「神なき修道女」となったエロイーズからの懊悩の手紙に、いかに答え、いかに導いたか。とあるのですが、阿部先生の書きぶりだと、「エロイーズの先進的な考え方にアベラールがついていけないところがある」感じのようです。

こういう知識を仕入れてから読むと、いっそう興味深く読めるのではないかと思います。

uriel_archangel at 23:56 | 日々の記録 
Permalink | Comments(0) | TrackBack(0)
 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
Profile

REMI

REMI on Twitter
Message to REMI

REMI宛てに非公開のメッセージを送信できます

名前
メール
本文
Recent Comments
QRコード
QRコード