November 08, 2014
チューリヒ美術館展
仕事が一段落してチケットホルダーを見て、愕然としました。自分でもブログに書いてましたけど、前売券が3枚もあるではないですか! ――というわけで、慌てて1つめに行きましたよ。「あのものすごーく有名な画家の、あのものすごーく有名な作品が来る!」という展覧会ではありません。そういうこともあってか、平日午前中の展覧会場はひどい混雑ではなく、じっくりと鑑賞できました。
普段あまり積極的には見ない、印象派以降の作品ばかりの展示です。画家やジャンル別の展示になっていて、分かりやすかったです。
セガンティーニは、ドイツのコンスタンツにあるゲーテ・インスティテュート(今もあるのかな? コンスタンツ校はフライブルク校の分校という感じで、夏季限定でした)に行ったときに(スイスとの国境の町なので)「スイスのセガンティーニ美術館に行った」という方がいて、名前はよーく覚えていました。
そして、本やテレビ番組、それまでに行った展覧会などであれこれ知識をつけてから見ると、分かることも増えていきます。学生時代は意識していませんでしたが、セガンティーニは筆触分割で描いています。
モネの描いた積み藁で夏に見たジャポニスムの展覧会を思い出し、浮世絵で描かれた日本の家屋の表現に影響を受けたものだな〜、などと考えました。こういう、他の展覧会で得た知識が「ピピッ」とつながる感じがするのが、とても好きなのですよね。
ここでも、ホドラーの作品がありました。ここでも、と書いたくせに見に行ったわけではないのですが、ちょうど西洋美術館でフェルディナント・ホドラー展を開催しています。独特のポーズを「パラレリズム」と呼ぶそうですが、なんというか不思議な感じです。
ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、ルソーは「いかにも〜」という感じの作品でした。名前を「ぶらぶら美術・博物館」で聞いた程度のナビ派の作品も、「こういう作品なのか」と思いながら眺めました。ヴァロットンの絵は、木版画で有名になったという解説を見たからか、濃淡のはっきりした感じが版画的にも見えました。
ムンクによる明るい感じの肖像画は「ムンクといえば《叫び》でしょ」的な初心者には意外な感じでした。そして、ブラックやピカソの絵を見て、「私でも描けそうに見えるけれど、描けないんだろうなあ」というありがちな感想を抱いたり。
パウル・クレーの《狩人の木のもとで》は、シンプルな表現が息子の好きそうな感じだなあ、などと思いました。――のですが、最後の物販コーナーで、絵葉書があるかどうかをチェックするのを失念していました(汗) あったら、買ってあげれば喜んだかも? と思ってしまいます。
カンディンスキーやモンドリアンの作品もじっくり見られました。「抽象絵画」としてひとくくりにされていますが、表現はまったく違いますね。シャガールの絵も、解説とあわせて鑑賞すると、とても参考になります。幸せそうなカップルの姿だけれど、これを描いた時には彼は最愛の奥さんを亡くしていたんだなあ、と思うと、作品を見る目も違ってきます。
そんなわけで、普段積極的に見に行かない画家やジャンルの作品もじっくり見られて、知識が増えてとてもうれしい! という展覧会でした。
普段あまり積極的には見ない、印象派以降の作品ばかりの展示です。画家やジャンル別の展示になっていて、分かりやすかったです。
セガンティーニは、ドイツのコンスタンツにあるゲーテ・インスティテュート(今もあるのかな? コンスタンツ校はフライブルク校の分校という感じで、夏季限定でした)に行ったときに(スイスとの国境の町なので)「スイスのセガンティーニ美術館に行った」という方がいて、名前はよーく覚えていました。
そして、本やテレビ番組、それまでに行った展覧会などであれこれ知識をつけてから見ると、分かることも増えていきます。学生時代は意識していませんでしたが、セガンティーニは筆触分割で描いています。
モネの描いた積み藁で夏に見たジャポニスムの展覧会を思い出し、浮世絵で描かれた日本の家屋の表現に影響を受けたものだな〜、などと考えました。こういう、他の展覧会で得た知識が「ピピッ」とつながる感じがするのが、とても好きなのですよね。
ここでも、ホドラーの作品がありました。ここでも、と書いたくせに見に行ったわけではないのですが、ちょうど西洋美術館でフェルディナント・ホドラー展を開催しています。独特のポーズを「パラレリズム」と呼ぶそうですが、なんというか不思議な感じです。
ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、ルソーは「いかにも〜」という感じの作品でした。名前を「ぶらぶら美術・博物館」で聞いた程度のナビ派の作品も、「こういう作品なのか」と思いながら眺めました。ヴァロットンの絵は、木版画で有名になったという解説を見たからか、濃淡のはっきりした感じが版画的にも見えました。
ムンクによる明るい感じの肖像画は「ムンクといえば《叫び》でしょ」的な初心者には意外な感じでした。そして、ブラックやピカソの絵を見て、「私でも描けそうに見えるけれど、描けないんだろうなあ」というありがちな感想を抱いたり。
パウル・クレーの《狩人の木のもとで》は、シンプルな表現が息子の好きそうな感じだなあ、などと思いました。――のですが、最後の物販コーナーで、絵葉書があるかどうかをチェックするのを失念していました(汗) あったら、買ってあげれば喜んだかも? と思ってしまいます。
カンディンスキーやモンドリアンの作品もじっくり見られました。「抽象絵画」としてひとくくりにされていますが、表現はまったく違いますね。シャガールの絵も、解説とあわせて鑑賞すると、とても参考になります。幸せそうなカップルの姿だけれど、これを描いた時には彼は最愛の奥さんを亡くしていたんだなあ、と思うと、作品を見る目も違ってきます。
そんなわけで、普段積極的に見に行かない画家やジャンルの作品もじっくり見られて、知識が増えてとてもうれしい! という展覧会でした。