May 29, 2015
特別展「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」
ようやく展覧会そのものの感想です。まず最初に、甲巻に直行です。他の絵巻物に気を取られてはいけません。甲巻の展示場所までは、ぐるぐると歩きます。待機列が作れるように、十分にスペースを取っています。なんというか、「ディズニーランドでカリブの海賊に入ったら、まだあまり並んでいる人がいなくて、室内をどーっと歩いている」という感じです。
そんなわけで、ここでの待機時間は10〜20分程度でした。巻物は見下ろす形での見学です。上の部分に、有名どころというか、注目すべき部分が拡大されて展示してあります。待っている間もそういうものを眺めて楽しめます。
職員が付きっきりで、「立ち止まらないでください」と声をかけています。少しずつでも構わないので(昔懐かしの『牛歩戦術』はいただけませんが)、ペースを守って進みましょう。
後期の展示なので、前半は写真、後半が実物でした。写真でも十分に面白さが伝わります。生き生きとした動物たちの描写を楽しみました。擬人化が素晴らしいなあ、と思います。人間のように二足歩行していても違和感がないし、表情がとても生き生きとしています。猫におびえる鼠の姿や、遊びに興じる兎や蛙の様子は、言葉がなくても十分に理解できます。
本来は丁→丙→乙→甲と見学するのですが、先に甲巻を見たので、次に丁→丙→乙と見学しました。甲巻見学の待機列は、どんどんと伸びていきます。しみじみ、「朝早く来て良かった」と思いました。
それぞれの巻は成立年代も描き手も異なりますが、甲巻の影響を恐らく受けているだろうと思われます。丁巻の、さらさらとしかも的確に人々の動きを描写した絵も、丙巻の生き生きと遊びに興じる人々や擬人化された動物の姿も、乙巻の(実在・空想上の存在含む)動物の姿も、とても魅力的です。
ひととおり「鳥獣戯画」を見たところで、第一展示室で高山寺のその他の至宝を見学しました。中興の祖である明恵上人は非常に重要な人物で、やはりゆかりの品々が多かったです。東大寺で修行(というか研究?)をしていたそうで、華厳宗に関するものも多かったです。
それと、こうしてあれこれ展覧会を見ていると蓄積されるというか、以前の国宝展にも出ていた「善財童子」に関する絵も多くありました。いろいろな人から教えを受けて成長する童子の物語は、明恵上人に重なるところがあるのでしょう。
第二展示室ですが鳥獣戯画とは直接関係がないので人出がそれほどでもなかった、国宝の「華厳宗祖師絵伝」も、登場人物の姿に明恵上人を重ねていて興味深かったです。これも気づいたら、熱心に眺めていました。
ひととおり展示を見終わったのが11時です。甲巻の鑑賞待ちの列は、第二展示室を出るほどになっていました。普段はグッズ売り場になっている2階のスペースも、待機用の列を作るばしょになっています。私が見た時点では、そこまでの列にはなっていませんでしたが……。
そんなわけで、展示会のグッズ売り場はいつもと違って1階にあります。今回は、父に頼まれたので図録を購入しました(だからあれこれ詳しく書けるのです……)。こういうものも買いましたよ。
鳥獣戯画の甲巻の絵をコミック風に配置したクリアファイルです。Tシャツもありました。
「早く来て良かった〜」と思いながら平成館を出たところで、ようやく池の兎や蛙に目が留まりました。
鼻をつまんで水に飛び込む兎がいます。ぶらぶら美術・博物館の放送(放送内容のまとめはこちら)を見ながら「昔からこうしてたんだね〜」と、家族で話したのですが、こういうちょっとした場面が印象的ですね。
のびのびと遊んでいる様子がいいですね。
ちなみに後ろの入館までの待機列は、これで60分ほどのようです……(汗)
そんなわけで、ここでの待機時間は10〜20分程度でした。巻物は見下ろす形での見学です。上の部分に、有名どころというか、注目すべき部分が拡大されて展示してあります。待っている間もそういうものを眺めて楽しめます。
職員が付きっきりで、「立ち止まらないでください」と声をかけています。少しずつでも構わないので(昔懐かしの『牛歩戦術』はいただけませんが)、ペースを守って進みましょう。
後期の展示なので、前半は写真、後半が実物でした。写真でも十分に面白さが伝わります。生き生きとした動物たちの描写を楽しみました。擬人化が素晴らしいなあ、と思います。人間のように二足歩行していても違和感がないし、表情がとても生き生きとしています。猫におびえる鼠の姿や、遊びに興じる兎や蛙の様子は、言葉がなくても十分に理解できます。
本来は丁→丙→乙→甲と見学するのですが、先に甲巻を見たので、次に丁→丙→乙と見学しました。甲巻見学の待機列は、どんどんと伸びていきます。しみじみ、「朝早く来て良かった」と思いました。
それぞれの巻は成立年代も描き手も異なりますが、甲巻の影響を恐らく受けているだろうと思われます。丁巻の、さらさらとしかも的確に人々の動きを描写した絵も、丙巻の生き生きと遊びに興じる人々や擬人化された動物の姿も、乙巻の(実在・空想上の存在含む)動物の姿も、とても魅力的です。
ひととおり「鳥獣戯画」を見たところで、第一展示室で高山寺のその他の至宝を見学しました。中興の祖である明恵上人は非常に重要な人物で、やはりゆかりの品々が多かったです。東大寺で修行(というか研究?)をしていたそうで、華厳宗に関するものも多かったです。
それと、こうしてあれこれ展覧会を見ていると蓄積されるというか、以前の国宝展にも出ていた「善財童子」に関する絵も多くありました。いろいろな人から教えを受けて成長する童子の物語は、明恵上人に重なるところがあるのでしょう。
第二展示室ですが鳥獣戯画とは直接関係がないので人出がそれほどでもなかった、国宝の「華厳宗祖師絵伝」も、登場人物の姿に明恵上人を重ねていて興味深かったです。これも気づいたら、熱心に眺めていました。
ひととおり展示を見終わったのが11時です。甲巻の鑑賞待ちの列は、第二展示室を出るほどになっていました。普段はグッズ売り場になっている2階のスペースも、待機用の列を作るばしょになっています。私が見た時点では、そこまでの列にはなっていませんでしたが……。
そんなわけで、展示会のグッズ売り場はいつもと違って1階にあります。今回は、父に頼まれたので図録を購入しました(だからあれこれ詳しく書けるのです……)。こういうものも買いましたよ。
鳥獣戯画の甲巻の絵をコミック風に配置したクリアファイルです。Tシャツもありました。
「早く来て良かった〜」と思いながら平成館を出たところで、ようやく池の兎や蛙に目が留まりました。
鼻をつまんで水に飛び込む兎がいます。ぶらぶら美術・博物館の放送(放送内容のまとめはこちら)を見ながら「昔からこうしてたんだね〜」と、家族で話したのですが、こういうちょっとした場面が印象的ですね。
のびのびと遊んでいる様子がいいですね。
ちなみに後ろの入館までの待機列は、これで60分ほどのようです……(汗)