February 15, 2018
神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展
出かけた先でswarmというアプリからチェックインしているのですが、「Bunkamura ザ・ミュージアムでは、2015年6月以来のチェックインです」と言われてしまいました。どうもこのとき以来のようです。今回の展覧会はこちらです。あんなに展覧会チェックの対象に入れているミュージアムなのに、本当に久々に行きました。もしかしたら、ブログに書いたりチェックインしたりしていないだけかもしれませんが(でもさかのぼって見直してみると、やっぱり久しぶりのようです……)。
ともあれ、展示の内容は、神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世が、遷都して首都となったプラハで収集していたコレクションに含まれていたと思われるものや、「このような作品があったのではないか」という作品(画家が本国に戻った後に描いた作品や、Followerによる作品など)、美術品だけでなく、彼が収集したであろう鉱物や動物の標本などが展示されています。絵画には彼が収集していた動植物を描いたものがあるので、美術品というよりカタログ的な役割を担っていたであろう作品もあります。
油彩の、小さな細密画のような作品もあり、照明が明るいわけでもなく、近寄ってみるにも限度のある作品があり(若い人なら、そんなに近寄らなくても大丈夫かもしれません)、そういう作品の細かい部分を見るのに、単眼鏡が役に立ちました。細かいところが分かる、というだけでなく、大きな絵画の部分として見ていたら分からなかった箇所が、そこだけクローズアップすることで見えてくる、という感じです。
実は、聖アントニウスの誘惑を描いた場面では、普通に見ていただけでは聖アントニウスの様子がはっきり分からなかったのです。単眼鏡でそこだけクローズアップすることで、彼の姿がよく分かりました。
アルチンボルドの描いたルドルフ2世の肖像画は、同じ部屋に展示されているFollowerの作品とはレベルが違う、という感じの完成度の高さで、ルドルフ2世もこれは喜んだろうなあ、という出来栄えでした。右目と左目で、使っている(と言うのかな?)果物の種類が違うのです。
そして忘れてはならないのが、天文学に関する展示です。ティコ・ブラーエやヨハネス・ケプラーだけでなく、アタナシウス・キルヒャーの書籍もありました。今は天文学と占星術は区別されていますが、この時代は明確には区別されていませんでした。そして、音声ガイドを聞いたところ、音楽も数学の一種として大学で教えられた、という話も出ていました。この時代が好きな人間にしてみたら、「おお、ちゃんとそこまで言ってくれましたか!」という嬉しい情報でした。
安田顕さんの音声ガイドは、明快で聞きやすく(軽快でもあるかも)、先ほど書いたようなトリビアもあって、とても参考になりました。「だれそれの非常に有名な作品」というのがあるわけではないので、幸か不幸かそれほど会場は混雑しておらず、じっくりと鑑賞できます。とは言え、単眼鏡も役に立ちます。
当時の最先端が詰まった展覧会でした。
ともあれ、展示の内容は、神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世が、遷都して首都となったプラハで収集していたコレクションに含まれていたと思われるものや、「このような作品があったのではないか」という作品(画家が本国に戻った後に描いた作品や、Followerによる作品など)、美術品だけでなく、彼が収集したであろう鉱物や動物の標本などが展示されています。絵画には彼が収集していた動植物を描いたものがあるので、美術品というよりカタログ的な役割を担っていたであろう作品もあります。
油彩の、小さな細密画のような作品もあり、照明が明るいわけでもなく、近寄ってみるにも限度のある作品があり(若い人なら、そんなに近寄らなくても大丈夫かもしれません)、そういう作品の細かい部分を見るのに、単眼鏡が役に立ちました。細かいところが分かる、というだけでなく、大きな絵画の部分として見ていたら分からなかった箇所が、そこだけクローズアップすることで見えてくる、という感じです。
実は、聖アントニウスの誘惑を描いた場面では、普通に見ていただけでは聖アントニウスの様子がはっきり分からなかったのです。単眼鏡でそこだけクローズアップすることで、彼の姿がよく分かりました。
アルチンボルドの描いたルドルフ2世の肖像画は、同じ部屋に展示されているFollowerの作品とはレベルが違う、という感じの完成度の高さで、ルドルフ2世もこれは喜んだろうなあ、という出来栄えでした。右目と左目で、使っている(と言うのかな?)果物の種類が違うのです。
そして忘れてはならないのが、天文学に関する展示です。ティコ・ブラーエやヨハネス・ケプラーだけでなく、アタナシウス・キルヒャーの書籍もありました。今は天文学と占星術は区別されていますが、この時代は明確には区別されていませんでした。そして、音声ガイドを聞いたところ、音楽も数学の一種として大学で教えられた、という話も出ていました。この時代が好きな人間にしてみたら、「おお、ちゃんとそこまで言ってくれましたか!」という嬉しい情報でした。
安田顕さんの音声ガイドは、明快で聞きやすく(軽快でもあるかも)、先ほど書いたようなトリビアもあって、とても参考になりました。「だれそれの非常に有名な作品」というのがあるわけではないので、幸か不幸かそれほど会場は混雑しておらず、じっくりと鑑賞できます。とは言え、単眼鏡も役に立ちます。
当時の最先端が詰まった展覧会でした。