November 05, 2018

* 京都・醍醐寺展 真言密教の宇宙

以前から、ポスターなどで使われている如意輪観音のお姿が気になっていました。「来週末で終わるということは、確実に時間が取れる今がチャンス!」ということで、行ってまいりました。

平日ということもあって、ひどい混雑ではありませんでした。訪問者の平均年齢は高い感じです(私は若いほう)。会場に入ってすぐに、如意輪観音がいらっしゃいました。実は絵葉書を購入したのですが、絵葉書では白地にぽんと観音さまが浮いているような感じで、いかにも「絵葉書」という印象になってしまっています。ポスターや展示と同じ、黒い背景がいいなあ、などとぜいたくなことを思ってしまいました。

醍醐寺の歴史から始まるので、平安時代の像や絵などが展示されています。真言密教のお寺なので、不動明王の像や絵がいくつか見られます。どれもすごい迫力だなあ、と感心しました。当たり前のように重要文化財や国宝とされているものが多く展示されています。

五大明王像は圧巻! という感じでした。大威徳明王が乗っている水牛が、なんとなくかわいいお顔でしたけれど。国宝の薬師如来はとても大きくて、威厳が感じられました。

また、醍醐寺が宗教的にも政治的にも重要な寺院であったことを示す展示もありました。開祖が天皇家にゆかりのある人物であり、修験道だけでなく空海に近い人物から真言密教を教えられたということで、これは自然な流れだったようです。足利尊氏が懇意であった座主賢俊の四十九日に奉納したという理趣経もありました。達筆というわけではありませんが、丁寧に書かれた文字が印象に残りました。

そして、戦乱で荒廃した醍醐寺の再興に尽力した義演を支援したのが、豊臣秀吉でした。最後は、当時描かれた「いかにも安土桃山」という障壁画と、醍醐の花見で出席者が詠んだ和歌を清書した短冊などでした。江戸時代に描かれた《松桜幔幕図屏風》は、秀吉の生前に行われた醍醐の花見の華やかさを思わせるものでした。こちらの記事の最後のほうで紹介されています。

――ということで、醍醐寺の歴史は真言密教とも政治とも深くかかわってきたのだなあ、と感じさせるものでした。展示品リストには、九州国立博物館でのみ展示、というのが多くあったので、来年開催される九州での展示は、さらにパワーアップしていると思います。如意輪観音像が気になった方は、行ってみるといいのでは、と思います。

今回はせっかく東京ミッドタウンに行ったので、虎屋茶寮であんみつと抹茶グラッセのセットをいただきました。

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さらにせっかくなので、季節の栗あんみつにしました。

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上にのっているのは栗のアイスかな、と思ったのですが、なんと栗のペーストでした。優雅な時間を過ごして帰宅しました。

uriel_archangel at 11:50 | 講演会・展覧会 
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