講演会・展覧会

May 12, 2018

* プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光

行ったらすぐ書く、を今年の目標にしています。展覧会に行ったときしか書いてないとか言わないこと。会期の終わりも近いし土曜日だしで、なかなかの人出でした。でも、先月の平日に行ったビュールレ展と同じくらいかもしれません。展覧会専用ショップの混雑は、確実にあちらのほうが上でした。

今回の展覧会は、公式サイトによると
プラド美術館の核であるベラスケスと17世紀絵画のコレクションを網羅的に紹介する構成
とのことで、この時代を代表する作品を存分に楽しめます。

宗教画だけでなく、異教の神話をモチーフとしたもの、宮廷の人々の肖像画、静物画、風景画など、さまざまなジャンルの作品がありました。やはりというか、この時代のスペインはネーデルラントを支配していたので(しっかり覚えているわけではないので、独立した頃かもしれませんが)、フランドルの絵画も所蔵しているのですよね。

私にとっては、フランドルの特徴を持つ絵画とバロック絵画を同時に楽しめる展覧会でした。これは個人の感想で、展覧会そのものはフランドル絵画推しというわけではないです。ルーベンスの作品もいくつかあったし、フランドル絵画らしい油彩の小さな絵もあった、という程度です。「フランドル地方とスペインのつながりが感じられた」というほうが適切かな。

宮殿や離宮に飾るということか、大きな作品が多いのが印象的でした。単眼鏡を持って行ったのですが、遠くから見る作品ということもあって、そんなに活躍はしませんでした。ですが、タッチの違い(細かく描きこむか、そうでないか)を詳しく見たいというときには役立ちました。

この展覧会はありがたいことにミニサイズの図録があって購入したため、マグネットや絵葉書などは購入しませんでした。大きな図録は、スペースの問題もあってなかなか購入できません……。電子書籍になりませんかね〜。DVDでも可!

20180512prado

それと、せっかくなので展覧会特製のトートバッグも購入しました(刺繍が入っているもの)。ちょうど、A4が入るマチのないバッグを探していたのです。サブバッグが必要なお出かけのときに使おうと思います。

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April 19, 2018

* 至上の印象派展 ビュールレ・コレクション

最近、展覧会のことしか更新していないですね……。今週の「ぶらぶら美術・博物館」を見て、「これは行かねば」ということでよくよく調べたところ、大型連休明けに会期が終了すると分かりました。そこで、今のうちに行っておくしかない、ということで行ってきました。

前回のブリューゲル展は「もったいないなあ、見に来ないなんて」という感想でしたが、今回の感想は「印象派って人気なのね……」でした。

人が作品の前にぎっしりで近寄れない、ということはありませんが、ポイントポイントの絵(音声ガイドがついている絵とか……)で人が多くなります。見やすい場所で見る、というのは不可能ではありませんが、かなり難しいです(時間がかかるので)。

でもこんなときに役立つのが、単眼鏡です! 今までにも書いていますが、遠くからでも筆づかいが確認できますよ。それと、単眼鏡で狭い範囲を見ることで、全体を大きく見ていては気づかない細部にも目が向きます。これもなかなか面白いです。

あと実は、絵に顔を近づけても、視力というか、目の能力の関係で細部がくっきりと見えるわけではないので、単眼鏡でばっちりピントを合わせて見るのは本当に役に立ちます。

ご多聞にもれず、今回も音声ガイドを聞きながらの見学でした。目利きが集めたコレクションだけあって(ここらへんはテレビから得た情報です)、富豪がただお金にあかせて集めたコレクションのような「なぜ唐突にこの絵があるんだ」というものはありません。フランス・ハルスの絵は、時代は離れていますが印象派につながる絵だし、アングルの絵も印象派の前の時代を代表する絵です。

同じヴェネツィアの風景を描いた作品でも、カナレットの細部の描写と、シニャックの点描による描写の違いを楽しめます。もちろん、単眼鏡が大活躍でした。

有名な作家の「この人らしい」という作品ばかりが並んでいました。ゴッホは、初期のオランダ絵画の影響が大きい暗い感じの色彩の絵から、パリに出て印象派に影響されて描いた絵、アルルで入院中に描いた浮世絵の影響が見られる絵、オーヴェール・シュール・オワーズで描いた絵とそろっていました。「このコレクションだけでゴッホの生涯がたどれる」と感心しました。(ただ、隣の部屋から入ると晩年の絵が近くにあるのでそちらから見学してしまい、逆からたどっていた人も多くいました。それがちょっと残念でした)

展覧会のメインビジュアルである、ルノワールの「イレーヌ・カーン・ダンベール嬢」は女の子のかわいらしさが全開という感じで、「親も本人も、こんなにかわいらしく描いてもらってなんの不満があるんだろう」と思いました。こういう春のみずみずしい美しさを、文章で表現するのが好きなんですよね〜。そういう、「この姿を表現するなら、どういう言葉を使えばいいのかな」というのを考えたくなるような、緑に包まれ、光に満ちた美しい絵だと思いました。

そして、1950年代まで生きていたビュールレは、印象派の後に続く、フォーヴィズムやキュビズムの絵も収集していました。本当にぬかりなく収集しているなあ、という感じです。そして最後の部屋は、撮影が可能でした! モネの「睡蓮」です。

20180419monet

なんで絵の上の空間部分が大きいかというと、絵の下は頭、頭、頭……だったからです(スマホやタブレットも多数)。そういうものが入らないように撮影すると、こういう感じになりました(スマホを高く掲げて撮影しました)。

こうして絵を見終えて、印象派の人気を実感したのは最後のショップです。欲しいものに手がなかなか届かないのです! しかも、レジも長蛇の列……。かわいいイレーヌちゃんはマグネット・絵はがき・クリアファイルで入手し、ロートレックの"Confettis"はマグネットを入手しました。

今年は頑張って展示会に行きます。そしてもうちょっとブログも更新しなければ。

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March 14, 2018

* ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜

ほぼ1か月ぶりの展覧会、そしてやはり1か月ぶりのブログ更新となりました。最初に言いたいのは、「この展覧会を見に来ないなんて、もったいない!」です。思ったより人が少なかったのです……。

確かに、「これぞブリューゲル」というような大作や有名な作品が来ているわけではありません。でもこの展覧会を見れば、ブリューゲル一族の作品の特徴や当時流行した作風が分かります。他の展覧会とも関連した「ああ、これはあのときに見た絵と同じだ」というのもあり、点と点でしかなかった知識がつながるのは、とても面白いものです。

たとえば、ノアの箱舟を描いた作品では、さまざまな種類の動物や鳥が描かれています。これは、先月見に行った「神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展」で見た、ルドルフ2世が収集した珍しい動物を、画家が観察して描いたと思われる絵(オルフェウスの絵だったと思います)を思い出します。

当時の貴族(領主?)階級の人々の間で、「驚異の部屋」が流行したというのは、今回の展覧会での音声ガイドでも言っていました。「種を蒔く人のたとえのある風景」も、やはりルドルフ2世の展覧会で見たような?

今回の展覧会でも、単眼鏡が活躍しました。小さな作品、しかも細かく書き込まれた作品が多いので、できる限り近づいて見ても、自分の目だけだと「分かるような分からないような……」になってしまうのです。単眼鏡があれば、顔を近づけて気合を入れなくても、細かい部分がはっきり見えます。単眼鏡のおかげで、花の静物画には、たいてい虫が一緒に描かれている、ということも分かりました。花の中に隠れるようにいるものは、普通に見ていたら見落としているところでした。

一族の中には主にイタリアで活動した人物もいるのですが、やはりイタリアらしく、静物画も大きくつややかな果物が描かれていて、やはりこういう特徴が出るのだなあ、と思いました。

共作もいくつか紹介されていたのですが、フランドルの画家だけでなく、イタリアの画家とも共作をしていたとかで、作品の移動距離にもびっくりです。よく無事に現代まで残ったなあ、などと思ってしまいます。長距離の移動に耐えられるということで、銅版に描かれた作品もありました。大理石を使った作品は、だまし絵というか、さぞかし見る人は驚いただろうなあ、と思いました。

ピーテル・ブリューゲル2世については、父親の作品を模写したものが多かったからか、作品が市民向けてあまり残っていないからか、詳しい情報がありませんでした。薄利多売でやっていて苦労も多かったようで、それが報われるような情報ってないのかな、という気分になります。

こうやって、いろいろと見て「ふーん」「なるほどなるほど」とは思いましたが、ブリューゲルを扱った書籍は多いから、図録は……いいかな……ということで、そんな感じです。絵葉書も、版画から花の絵からいろいろあって、絞りきれませんでした。

――が、結局、花のブリューゲルの絵が気になったので、マグネットを買いました。あと、これです↓
FullSizeRender
フェイラーのハンカチです。使いやすくて好きなのですよねー。デザインも合っていると思います。ショップで実物を見て、赤い縁取りのものを選びました。

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February 15, 2018

* 神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展

出かけた先でswarmというアプリからチェックインしているのですが、「Bunkamura ザ・ミュージアムでは、2015年6月以来のチェックインです」と言われてしまいました。どうもこのとき以来のようです。今回の展覧会はこちらです。あんなに展覧会チェックの対象に入れているミュージアムなのに、本当に久々に行きました。もしかしたら、ブログに書いたりチェックインしたりしていないだけかもしれませんが(でもさかのぼって見直してみると、やっぱり久しぶりのようです……)。

ともあれ、展示の内容は、神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世が、遷都して首都となったプラハで収集していたコレクションに含まれていたと思われるものや、「このような作品があったのではないか」という作品(画家が本国に戻った後に描いた作品や、Followerによる作品など)、美術品だけでなく、彼が収集したであろう鉱物や動物の標本などが展示されています。絵画には彼が収集していた動植物を描いたものがあるので、美術品というよりカタログ的な役割を担っていたであろう作品もあります。

油彩の、小さな細密画のような作品もあり、照明が明るいわけでもなく、近寄ってみるにも限度のある作品があり(若い人なら、そんなに近寄らなくても大丈夫かもしれません)、そういう作品の細かい部分を見るのに、単眼鏡が役に立ちました。細かいところが分かる、というだけでなく、大きな絵画の部分として見ていたら分からなかった箇所が、そこだけクローズアップすることで見えてくる、という感じです。

実は、聖アントニウスの誘惑を描いた場面では、普通に見ていただけでは聖アントニウスの様子がはっきり分からなかったのです。単眼鏡でそこだけクローズアップすることで、彼の姿がよく分かりました。

アルチンボルドの描いたルドルフ2世の肖像画は、同じ部屋に展示されているFollowerの作品とはレベルが違う、という感じの完成度の高さで、ルドルフ2世もこれは喜んだろうなあ、という出来栄えでした。右目と左目で、使っている(と言うのかな?)果物の種類が違うのです。

そして忘れてはならないのが、天文学に関する展示です。ティコ・ブラーエやヨハネス・ケプラーだけでなく、アタナシウス・キルヒャーの書籍もありました。今は天文学と占星術は区別されていますが、この時代は明確には区別されていませんでした。そして、音声ガイドを聞いたところ、音楽も数学の一種として大学で教えられた、という話も出ていました。この時代が好きな人間にしてみたら、「おお、ちゃんとそこまで言ってくれましたか!」という嬉しい情報でした。

安田顕さんの音声ガイドは、明快で聞きやすく(軽快でもあるかも)、先ほど書いたようなトリビアもあって、とても参考になりました。「だれそれの非常に有名な作品」というのがあるわけではないので、幸か不幸かそれほど会場は混雑しておらず、じっくりと鑑賞できます。とは言え、単眼鏡も役に立ちます。

当時の最先端が詰まった展覧会でした。

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January 26, 2018

* 気になる展覧会情報(20180126)

展覧会チェック、後半戦です。
  • 東京都美術館
    • ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜(2018年1月23日〜4月1日)
      ブリューゲル一族の絵画が見られる展覧会です。プライベート・コレクション所蔵の、日本初公開の作品が多いということで、図録も買わずにはいられない感じですね。B5サイズと小さめなのがありがたいです。買わせる気まんまん、とも言えますが。フランドル絵画らしい細密画や風俗画が見られるかな〜、と期待しています。
    • プーシキン美術館展──旅するフランス風景画(2018年4月14日〜7月8日)
      フランスの風景画を多く所蔵するロシアのプーシキン美術館から、17〜20世紀の風景画がやって来るそうです。近代フランス絵画の変遷がじっくり見られそうですね。

  • 国立新美術館
    • 至上の印象派展 ビュールレ・コレクション(2018年2月14日〜5月7日)
      これもプライベート・コレクションですね。日本初公開の作品が半分を占めるということで、楽しみです。印象派の作品は、これまでいろいろなものを見た蓄積ができているので、若いときに比べて、見る楽しみが増えたように思います。
    • ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか(2018年5月30日〜9月3日)
      まだ詳しい情報は出ていないのですが、「肖像」という切り口から、ルーヴル美術館が所蔵するさまざまな時代の作品が展示されるそうです。こういう展覧会も興味深いですね。

  • 三菱一号館美術館
    ルドンー秘密の花園 (2018年2月8日〜5月20日)
    北斎とジャポニスム展でも、彼の幻想的な作品が見られました。そのときに「北斎に影響を受けたのかー」と思ったこともあって、この展覧会が気になっています。

  • 国立西洋美術館
    • プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光(2018年2月24日〜5月27日)
      プラド美術館展も、やはり定期的に開催されますねー。ベラスケスだけでなく、ムリーリョなどのスペイン黄金時代の絵画が見られるのが楽しみです。あ、当時スペイン領だったフランドルの絵画も見られます。これは、前売り券を買いましたよ!
    • ミケランジェロと理想の身体(2018年6月19日〜9月24日)
      これもまだ、詳しい情報が出ていません。「ミケランジェロや当時の彫刻家たちが創りあげた、理想の身体美の表現に迫ります。」とのことなので、どのような展示になるか楽しみですね。
今年こそ、年間を通じていろいろな展示会を見に行きたいものです。

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January 25, 2018

* 気になる展覧会情報(20180125)

久々の展覧会チェックです。気になるポイントは簡潔に書くことにしました
できる限り多く見に行きたいですねー。

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January 12, 2018

* 北斎とジャポニスム―HOKUSAIが西洋に与えた衝撃

東京都美術館で開催されていたゴッホの展覧会もジャポニスムに関するものだったので行きたかったのですが、仕事だなんだでバタバタしているうちに終わってしまい、ようやくこちらだけ行くことができました。

最近テレビでよくあるような(そして見ないようにしている)「日本スゴイ」番組のような感じになってしまいますが、一言で言えば「北斎スゴイ」です。彼が(風景も動植物も含む)自然や人物を描いた手法が、ヨーロッパで実に多くの画家に影響を与えているのです。

これには彼の才能だけでなく、作品(特に木版画など)やその模写を掲載した書籍が数多く流通し、安価で手に入ったとか、そういう時代的な要素もあるかと思います。でもとにかく、数多の画家が、北斎だけではないでしょうけれど、それまで自分たちの知らなかった対象のとらえ方や描き方を知って、その影響を受けた、または受けたと思われる作品を残しています。

ただ真似するだけではなく、自分たちの絵画に取り込んで、また新たな表現を作り出しているところも興味深かったです。立体感や影がない絵、輪郭線のある絵は日本の絵の影響を受けたものであることは知っていましたが、例えば風景画で真ん中にどーんと木がある構図が北斎などの作品の影響である、ということは知りませんでした。

確かにヨーロッパの絵画は調和やバランスが重視され、それを崩すと言っても(たとえばバロック絵画など)限度がありました。北斎の絵は、西洋の画家にとってそれまで常識だったものを大きくひっくり返し、それでいて「素晴らしい」と感じられる作品だったのです。それは確かに大きな影響を与えるだろうな、と思います。

個人的に気に入ったのは、アンリ・リヴィエールの「エッフェル塔三十六景」です。今検索してみたところ、ここで作品が見られます。エッフェル塔の足元だけで全景が入っていなかったり、「どれがメインなんだ」という感じで街の風景の中にうっすらとエッフェル塔が見えていたりと、「富嶽三十六景」を意識した描かれ方になっています。富士講で登山する人々だけを描いた作品のように、エッフェル塔で工事をする人(だったかな)だけを描いた作品もあって、面白かったです。浮世絵の多色刷りを思わせる色の置きかたも、いい感じです。

ティファニーやガレだけでなく、フランスの地方の陶磁器メーカーも、北斎の画帳にあるモティーフを取り入れたお皿やランプなどを作っていました。こういうものも北斎の作品が海外に知られなければ、別のデザインになっていたのかもしれないなあ、と思うと感慨深いですね。

北斎の幽霊の絵がオディロン・ルドンの描く幻想の中の生き物になっているのも興味深かったのですが、ちょっと物陰に入るような雰囲気のスペースで、春画が1点だけ取り上げられていたのも忘れてはいけません。今回はクリムトが影響を受けて描いた作品が紹介されていました。

フランス在住のガイドさんから、オルセーでおじさんたちに一番人気なのがクールベの「世界の起源」という作品だと聞いたことがあります(どういう絵か知りたい方は検索してください)。この展示を見たら、クールベのあの絵も、春画の影響を受けているかもしれない! という考えにいたり、一人頭の中で盛り上がっていました。

――というくらい当時の芸術に大きな影響を与えたのだと、この展覧会を見たら思ってしまうのですよ。

北斎、印象派、と日本人に人気のキーワードが並んでいるからか、今まで国立西洋美術館で経験した記憶がない、「常設展と特別展は建物への出入り口が違う」という状態でした。でも平日だからか、人は多いですが見るのに苦労するというほどではありません。ただし、最初のほうの展示は人が多いです。だんだんばらけていきますが。

今回は単眼鏡を持って行くのを忘れてしまい、後ろのほうから展示物を見るのは少し大変でした。本(和とじの本も西洋の本も)の展示が多いので、どうしても人がたまってしまうのですよね。今から行くという方は、遠くからでも見られるもの(単眼鏡や双眼鏡)を持って行くと、ちょっとは楽になるのではないかと思います。

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November 25, 2017

* 興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」

最終週になって、ようやく展覧会に行く時間が作れました。これまでにも逃したものはあるのですが、悔やんでいてもしかたがないので、今から行けるものを前向きに検討します。はい。

すごい人出とは聞いていましたが、まあ鳥獣戯画展ほどではないでしょう、ということで、9時30分開館だから9時を目指せばいいかな、と家を出ました。思ったより早く、8時50分には到着したのですが、結構な人が並んでいました。インターネットでチケットを購入していたので、その列に加わります。

開館間際になって、「実は入場券を持っていて開館を待つ人用の列と入場券を購入する人用の列がある」ということに気付き、せっかく並んでいたのに離脱しなければならなかった人が何人もいました。年配の方だと大変かもしれませんが、こういう来場者の多い展覧会では、インターネットやコンビニでの発券をしてくるのに越したことはないな、と思いました。

今回は前のほうに並んでいたので、博物館の入口(門)から会場の平成館に誘導する様子を初めてしっかり見たのですが、若いスタッフが、後ろ向きに歩いて誘導するのですね。年配の方が焦って走って転んでも大変なので、来場者の安全を確認しつつゆっくり誘導するということで、この方法は悪くないんだな、と思いました。それでもやはり、スタッフが歩くスピードについていけない方は徐々に遅れます。

平成館の前には、並んでいる人用のテントがあります。寒い雨の日は助かったでしょうね。私はどれくらい早く到着したかと言うと、開館直後の入場者に入れるくらいの位置でした。とは言え、オンラインチケットの担当者は1人、もぎりの担当者は2人、ということで、オンラインチケットだとここで時間がかかり、あとから来たもぎりのチケットを持っていた人に追い抜かれるという感じです。

なので、スイスイ入りたかったら、オンラインチケットよりコンビニ発券ですね。まあそれくらいは大きな問題ではない……ということで、会場に入ります。音声ガイドを使おうかな、と思ったのですが、音声ガイドを手に入れるにも長い行列に並ばねばならないので、あっさりあきらめました。

展示は、素晴らしいものでした。全国各地にある運慶や関連する人々の作品が見られるというのは貴重な機会です。だからこその人出でしょうね。また、運慶と言うと寄木造の大きな像のイメージしかなかったのですが、小さな像も魅力的でした。

印象的だったのは、厨子に入った大日如来坐像です。大きなものではありませんが、照明がろうそくの光のように揺れて、当時の人々が考える宇宙をぎゅっとミニチュアにしたもの、という感じがしました。ので、思わず絵葉書を購入してしまいました。

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絵葉書を見ると、会場で感じた「宇宙だー」というのがあまり感じられなくて、ちょっと残念なのですが。あれは、照明や周囲の暗さが、かなり雰囲気を出していたのかな?

それと、高山寺の子犬の像です。

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小さくてころころと丸い感じが、日本犬の子犬という感じで本当に愛らしいのです。

こちらも素晴らしかったです。龍灯鬼立像です。

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筋肉の付き方を見ると、こういう体格の人(お相撲さんかな……)をモデルにして作ったのだろうなあ、と思います。どの像でもいえることですが、様式美と写実がきれいに融合しているなあ、と思いました。

今回も単眼鏡が役に立ちました。大きな像の顔を確認したときに、「あ、目が合った」とさえ感じられます。玉眼(水晶を入れた目の部分)の素晴らしい効果を実感しました。写実的な描写もあり、本当に、生きているように見えました。

そういえば、時代が重なっているからですが、作品の解説で何度か鑁阿寺(ばんなじ)の名前が出てきました。3月に足利に行ったときに立ち寄りましたが、そんなに大きなお寺だったのか、と驚きました。

東大寺南大門の金剛力士像が有名なので、関西にだけ作品があると思っていたのですが、思っていた以上に活躍の範囲というか、作品がある場所が広かったです。作風が武士に好まれたというのがあるようです。

展示の途中の何か所かで、「運慶の作品(今回は展示していません)」の紹介パネルがあり、その中にそれこそ「東大寺南大門の金剛力士像」がありました。「それは確かに、ここで展示はできないよねー」と思いました。

絵葉書だけでなく実用的なものを買いたい私は、こんなマグネットも買いましたよ。

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冷蔵庫が美術品のマグネットだらけなのです……。

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June 26, 2017

* 気になる展覧会情報(20170626)

展覧会チェック、もうちょっと続くのです。
  • 東京都美術館
    • ゴッホ展 巡りゆく日本の夢(2017年10月24日〜2018年1月8日)
      ゴッホの絵だけでなく、日本の美術に影響を受けたゴッホの作品に影響を受けた日本人の作品(長いですね……)も展示するそうです。クラーナハ展もそうでしたが、作品の紹介だけにとどまらない趣向の展示が増えているのでしょうね。(展覧会のサイトを見ていて、インディペンデント・キュレーターという職業が成立するとは知りませんでした)
    • ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜(2018年1月23日〜4月1日)
      まだ特設サイトはなく、チラシにも詳しい内容がないため、ここに書いていること(タイトルと開催日程)くらいしか分からない、という状態です。このところ、ブリューゲルやボスなどのフランドル絵画が紹介されることが多く、とても嬉しいです。ブリューゲルの一族はいろいろなタイプの絵を描いていたようなので、さまざまな切り口からフランドル絵画が楽しめるかな? と思っています。

  • 三菱一号館美術館
    パリ♥グラフィック ― ロートレックとアートになった版画・ポスター展 (2017年10月18日〜2018年1月8日)
    19世紀末パリのリトグラフやポスターが中心の展示だそうです。印刷は、それ以前も情報の拡散に大いに貢献していましたが、この時代に技術が進歩して、カラフルで大きな作品の制作が可能になったのでしょう。

  • 国立西洋美術館
    • 北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃(2017年10月26日〜2018年1月28日)
      こういう、浮世絵が西洋絵画に与えた影響が見られる展示って珍しくない? と思ったのですが、世田谷美術館で以前開催されていましたね(こういう記事を書いてました)。「みどころ」であれやこれやの絵を見ていて、「そういえばこんな感じの展示を見たなあ」と思い出しました。日本人だと表現技法になじみがありすぎてあまり気にならない部分を、きちんと体系だてて説明してもらえるのが楽しみです。
    • プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光(2018年2月24日〜5月27日)
      特設サイトはありますが、今見られるのはトップページだけですね。プラド美術館は、定期的に展覧会があるような気がします……。もうちょっと詳しい情報が出るようになったら、あれこれ勝手に語ろうかな。

  • Bunkamura ザ・ミュージアム
    神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展(2018年1月6日〜3月11日)
    まだ特設サイトはありません。こちらでもアルチンボルドの絵が紹介されますね。美術品だけでなく、さまざまなものが紹介される展覧会になりそうです。
てきぱき仕事をして、いろいろな展示会を見に行く時間の余裕を作りたいと思います。

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June 19, 2017

* 気になる展覧会情報(20170619)

展覧会チェック、まだ終わりません。だいたい、会期の終わりが近い順に並べています。
  • 国立西洋美術館
    アルチンボルト展 (2017年6月4日〜9月24日)
    アルチンボルトの絵は、ワイン(たしかボジョレー・ヌーボー)のラベルに使われていたのが印象に残っています。しかも結構あちこちの美術館に、作品が収蔵されているのですね(今回は来ていないですが、ルーヴルにもあるそうです)。絵は知っているものの、画家その人や時代背景についての知識はさっぱりないので、ぜひ見に行きたいと思います。

  • Bunkamura ザ・ミュージアム
    ベルギー 奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで(2017年7月15日〜9月24日)
    以前も書いたのですが、もう一度(自分のために)書きます。なんだか最近、ヒエロニムス・ボスやブリューゲルが(日本国内で)注目されているなあ、と思っています。この展覧会では15〜17世紀のフランドル絵画にはじまり、ベルギー象徴派、表現主義、シュルレアリスム、現代芸術を紹介するそうです。確かに、何もないところから不思議な作品は生まれないので、つながりが見えるのか、楽しみです。

  • 国立科学博物館
    特別展「深海2017〜最深研究でせまる”生命”と”地球”〜」(2017年7月11日〜10月1日)
    前回の「深海」展以降、単に私に知識がなかっただけですが、日本は実は深海がすぐ近くにある環境、ということが分かりました。そうなると、ますます興味がわいてきますね。当然ながら前回の展覧会とは違う視点から深海を見るということで、楽しみです。夏休み中は混雑しそうですね。

  • 東京都美術館
    ボストン美術館の至宝展−東西の名品、珠玉のコレクション(2017年7月20日〜10月19日)
    確かに開催概要にもあるとおり、特定の時代や人物に焦点を当てるのではなく、「ボストン美術館の所蔵品」をまんべんなく紹介する、という感じの展示内容です。ゴッホによるルーラン夫妻を描いた肖像画がそろって来日する、というのが目玉みたいですね。

  • 東京国立博物館
    • フランス人間国宝展(2017年9月12日〜11月26日)
      日本の人間国宝を参考にした制度がフランスにあるそうです。で、そういう人たちの作品を紹介する(日本の工芸作家とのコラボ作品もあり)、という展示会だとか。開催期間的に、「運慶」展と同じタイミングで見るかな〜、と思っています。
    • 興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」(2017年9月26日〜11月26日)
      日本の各地にある運慶の作品が一同に会する! という感じですね。作られた作品を見るだけでなく、作品の調査や研究の成果も紹介されるとのことなので、そういうところも楽しみにしています。
こうやって書くのはいいけれど、どれだけ行けるかな? と思いながら続きます。

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