講演会・展覧会

December 13, 2019

* コートールド美術館展 魅惑の印象派

先週のことになりますが、仕事の合間を縫って行きました。この時点では、「日本で人気の印象派なのに、来場者が少ないな〜。もったいないな〜」という感じの人出だったのですが、さすがに今は会期末なので、混雑しているようです。そういうこともあって、好きな場所で好きなだけ、作品を鑑賞することができました。

イギリスの実業家コートールドが、イギリスでは印象派やポスト印象派が評価されておらず、作品が収集されていないということで始めたコレクションが、そもそもの始まりだそうです。しかも、美術館だけでなく、世界有数の美術研究所も彼の寄付で作られたそうです。

そんなわけで、充実したコレクションを鑑賞できました。ドガなどの彫刻作品もあり、新たな技法や画家にクローズアップした章もあり、印象派をさまざまな角度から見ることができます。絵画のバックグラウンドの紹介や詳細部分の解説などのパネルもあり、ただ作品を眺めるだけでなく、きちんと鑑賞することができます。

マネの《フォリー=ベルジェールのバー》は、とても印象的でした。若く美しいけれど生き生きとした輝きを放ってはいないバーメイドから、彼女の置かれた状況が想像できます。一方で、ロートレックが描く疲れた女性の姿は、おそらく彼女が他の人には見られたくない姿なのではないかなあ、と思います。

単眼鏡も持って行ったので、細かい部分もよく理解できました。自分の目がどれだけ近くでものを見ることに対して調節して対応できるかを考えると、少し離れた場所から単眼鏡を使ったほうが、きちんと見えるのですよね(老化ですね〜)。混雑していなかったこともあって、じっくりと時間をかけて楽しめた展覧会でした。

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November 23, 2019

* 御即位記念特別展「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」

11月22日が会期中最後の平日、ということで、慌てて行ってきました。東京ではなかなか見られなさそうな品々が見られることを期待して行きました――が、この日は寒い雨が降る悪天候でした(涙)

それでもたくさんの人が入場のために並んでいます。家を出る時間が遅れ、9時半くらいに現地に到着したのですが、博物館に入る時点で行列、会場に入るためにさらに長蛇の列ということで、入場までは30分くらい(それ以上?)待ったかもしれません。傘をさしていて時計を見ていないこともありますが、雨の中で並んでいると、待ち時間が長く感じられました。

奈良時代の貴重な写経(文書?)などもありましたが、印象に残ったのは素晴らしい工芸品です。螺鈿紫檀五絃琵琶は、後期は模造品の展示になっていましたが、どのように模造品を作ったかの映像が見られ、それを見ると紫檀や玳瑁(たいまい)などの貴重な材料を使って作っています。

弦に使われている絹糸は、上皇后陛下が育てた在来種の蚕から取れた絹を使っているそうです。さらには演奏が可能なように作られたということで、かつての技術をどのように現代によみがえらせるかの難しさも感じられました。そういう映像を見てから改めて模造品を見ると、「すごいなあ」と思います。

また、平螺鈿背八角鏡の美しい螺鈿も、鏡の大きさと細工のすばらしさに感心するばかりです。白瑠璃碗は、古墳から出土した同じようなものが東京国立博物館にあって、一緒に展示されているのですが、やはり土に埋まっていたものとは異なり、正倉院のものは透明感や輝きが一段違うと思いました。織物を見ると奈良時代や唐代の染織技術の高さが感じられますし、蘭奢待の大きさには驚きました。

いろいろな展示を見ていると、やはり奈良はシルクロードの終点なのだなあ、ということが実感できます。展示の最後は正倉院の宝物をどのように保護してきたか、というのが紹介されていました。正倉院では、塵芥も貴重なもので、今の私たちが見たらゴミにしか見えないようなものも、これは布地、これは糸、これは金属のパーツ……などと分類して、そこから現代では失われたもののの貴重な手がかりを探すのだそうです。

ただの「すごいもの」を並べるだけの展示ではなく、とても勉強になりました。そして、平螺鈿背八角鏡が気に入った私は、普段買わないクリアファイルを買ってしまいました。

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こちらは普通ですが……

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どんな細工が施されているか、こんなに大きく見えるのはとても素敵、ということで。普段ならマグネットあたりで妥協するところですが。A5サイズのクリアファイルもなかったので、A4サイズにしました。単純な私です。

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November 21, 2019

* 内藤コレクション展「ゴシック写本の小宇宙――文字に棲まう絵、言葉を超えてゆく絵」

国立西洋美術館の版画素描展示室で、ハプスブルク展と同じ会期で行われている小規模な展示です。常設展のチケットだけで見られますし、特別展のチケット(の半券)があれば、常設展も見られます。

小規模な展示とは言え、展示の規模と内容の濃さは比例するものではなく、時間の都合で後半に駆け足気味になってしまったのですが、たいへん興味深い内容でした。

まず入り口で、彩飾写本の模写の様子を紹介する動画が流れています。映像を見ていると、写本を作るのはとても手間のかかる作業ということが分かります。文字を書くだけでも大変ですが、それに加えて装飾やイラストを描くわけです。

しかも、展示されているリーフ(写本零葉と呼ぶようです)を見ると分かるのですが、本のサイズがとても小さいのです。文字を書くのも大変なのに、そこにさらに細かい装飾を施しているのですから、びっくりです。しかもその絵は、展示の一部として拡大されて飾ってあっても、雑なところが感じられません。「すごいなあ」と感じながらの見学でした。

また、今回のコレクションを寄贈された内藤裕史氏の文章を、企画展内でパンフレットとともに配布しているのですが、彼が収集にかけた情熱と、その貴重なコレクションを国立西洋美術館に寄贈することへの熱い思いがつづられていて、これも印象的に残りました。

素晴らしいコレクションが、これからどのように活用されていくのか楽しみです。

時間に余裕があったら、「ハプスブルク展」のときにぜひ足を延ばして見学してほしいなあ、という展示です。また、11月29日には関連する講演会も開催されるそうです。行けるかな……?

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November 20, 2019

* ハプスブルク展―600年にわたる帝国コレクションの歴史

マドリッドやブリュッセル(ここにアムステルダムも入れた方がいいかな?)で美術館に行ったことのある息子が見るべき展覧会はこれ、ということで(私が決めました)、行ってきました。

東京都美術館「コートールド美術館展」とどっちがいい? と聞いたところ、ハプスブルクを選んだのです。印象はも嫌いではないので、ちょっと意外ではありました。そして会期を考えると、ハプスブルクは後でもいいのになあ、と思ったりして。

ともあれ、まだ始まって間もないからか、それほどの混雑ではありません。

ウィーンの美術史美術館はそれほどメジャーな存在ではないと思っているのですが(ものすごく素晴らしい作品ばかりなんですよ!)、やはりウィーンはファンが多いのか、意外と人がいるなあ、という印象です。ハプスブルク家は、有名どころにマリー・アントワネットやシシィがいますからね。

展示は、ハプスブルク家の長い歴史とともに、関連する作品を紹介していきます。最初のほうには、「中世最後の騎士」として有名なマクシミリアンI世のさまざまな甲冑がありました。馬上槍試合用の甲冑と徒歩での槍試合用の甲冑があって、後ろからも見られることもあって、構造の違いを見たりしました。

こうやってあれこれ展覧会を見ていると、「あ、こういうのはあのときに見たな」というのが出てくるのですが、今回は「神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展」がそれでした。ハプスブルク家の人物なので、当然のことではありますが。当然ながら彼は、重要なコレクターとして紹介されていました。

ヨーロッパでは珍しい動物の絵があると、「そういえばそういう動物を集めた動物園みたいなものを作ったって言ってたなあ」と思ったりします。そういう、過去に見た展覧会とつながっていると思えるのが、面白いところです。

今回の展覧会は、ヨーロッパ各地の著名な作品が揃っていたのがとても印象的でした。ハプスブルク家がフランドルを治めていた時代にイギリスで革命が起きて、それがきっかけで貴重な絵画を入手したり、トスカーナ大公となった人物がイタリアの絵画を入手したりと、長い歴史と領土の拡大が幸いして、あちこちで作品を手に入れていたことが分かります。親戚同士で互いに足りないものを補うために、所蔵品の交換をしたこともあったそうです。

中世末期から20世紀初頭にいたるまでの、ヨーロッパの歴史を感じさせる展覧会でした。あと、Twitterでもちょっと書いたのですが、グッズにシシィのチケットケースがあり、中を見たところ、フランツ・ヨーゼフ1世の肖像画も使われていました。でも、今回来ていたのは晩年の姿だったので、そこにはシシィに合わせて、若い皇帝としての肖像画を使ってほしかったなあ、と思いました(そういう絵が来てないから無理なんだというのは分かりますが)。

そうそう、音声ガイドを今回も聞いたのですが、素晴らしかったです。花總まりさんは、マリア・テレジアを演じるときは落ち着いた中年女性の声、マリー・アントワネットでは若く華やいだ女性の声と、見事に演じ分けていました。梅原裕一郎さんも落ち着いた声で、素晴らしかったです。お二人でフランツ・ヨーゼフI世とエリザベトを演じたのは、とても素敵でした。

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August 23, 2019

* 2019年に行ったけれどブログに書かなかった展覧会

というのを、まとめて自分用の記録としておきます。

今年は生活にいろいろ変化がある年で、ブログを書く時間が作りにくくなっています。


私にしては珍しく、あまり西洋美術の展覧会に行っていませんね……。

今も気になる展覧会はありますが、何しろこの天気だし夏休みで人出が多そうなので、9月に入ってから行こうと思っています。できるかな……?

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January 15, 2019

* ムンク展―共鳴する魂の叫び

会期が終わってしまう! ということで、連休最終日に慌てて行きました。

――これまで、東京都美術館で経験したことのないくらいの行列でした。9時半くらいに現地に着いたのですが、動物園にも負けないほどの、いやそれ以上の行列ができていました。アナウンスはなかったのですが、前日のTwitterでの公式のツイートを見て、入場まで60分待ちだな、と思いました。結果、まさにその通りでした。

久しぶりに、人を見に行ったような展覧会でした。「叫び」は有名な作品なので、小さい子と一緒の家族づれも多く、長く並んで待たねばならないので、親も子も大変そうだな、と思いました。

だいたい作成年代順に展示されていると、実は「叫び」は結構早い段階で来るのです。前で立ち止まらずに見る列はとても長かったので、立ち止まらずに見る人たちの列の後ろから、時間制限なしで見るほうを選びました。とは言っても、全体が見られるなかなかいい位置に行けたので、結果としては良かったです。スタッフが声をかけていたので、前の列で立ち止まる人はいませんでした。こういうときに、背が低くないのは有利です。

「叫び」だけでなく、「マドンナ」などの有名な作品が見られたのも良かったです。今回の展覧会の副題に"A Retrospective"とあります。「回顧展」という意味のとおり、「叫び」だけではなくムンクの生涯をたどる展覧会となっていました。

ショップの行列もなかなかでした。ポケモンとのコラボグッズもあり、やはり有名な作品が来ているだけに、こうなるのですね。実は体調が絶好調というわけでもなかったので並ぶ気力もなく、ショップでは何も購入しませんでした。

もっと会期の早いうちに、平日に行っておけばよかったなあ、と思いました。

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December 01, 2018

* 生誕110年 東山魁夷展

先週末になってようやく、会期終了が近いことに気づき、今週の平日に慌てて行きました。

現代の人気画家ということで、客層が普段行く展覧会と違うなあ、と思いました。普段は高齢者に分類される方々が多いのですが、東山魁夷展は私と高齢者の中間の年代の人も多いように感じました。

初期の作品は「セザンヌかな?」という雰囲気ですが、だんだん私がイメージする「東山魁夷らしさ」が感じられる作品になりました。

私はドイツとオーストリアの風景を描いた作品を最初に知ったので、その実物が見られたのはうれしかったです。実は文庫本サイズの画集だったので、「あの絵、こんなに大きかったのか〜」と思いました。ローテンブルクの絵は、自分の記憶にあるローテンブルクと同じだなあ、と思っています。

ちょうど家族と北欧がどうこうという話をしていた直後だったのもあり、北欧(スカンジナビア諸国)の風景を描いた作品があったのは、「うわー、すごい偶然」という感じがしました。北欧らしい風景の絵も印象的でした。また、京都を描いた絵は、近代化や観光地化が進んだ今では見られない風景というのが感じられて良かったです。

唐招提寺の障壁画は、画家としての集大成という感じで、素晴らしいものでした。青い海、緑深い森、中国の揚州や桂林の風景など、作業に費やした年月や彼の思いを思うと、圧倒されました。

これに関連して、ごく短い期間だけ彼の作品に現れた白い馬の絵も、とても印象的でした。特に「緑響く」はよく目にする人気の作品なので、白い馬の出てくる作品は多いと思っていたのですが、そうではない、というのが意外でした。

晩年の、障壁画を描いた以降の作品も、何気ない風景が内省的な感じで、とても印象に残りました。絶筆となった「夕星」は、心に訴えるものがありました。

この展覧会は、細谷佳正さんの音声ガイドだったのですが、これが本当に素晴らしかったです。ゆっくりとしたスピードと落ち着いた声で、画家や作品に寄り添い、「あなただけのために耳元でお話しします」という感じの解説を聞くと、理解が深まります(そういうふうに感じられます)。画家の内面を語りかけてくる感じが、ものすごくありました。

最後の物販では絵葉書をあれこれ選んでいたのですが、2000円という絶妙な価格設定に、普段は買わない図録も購入してしまいました。2000円だと財布のひもがゆるみます。図録は場所を取るのが悩みですが、「この1冊なら入るかな」と思うのです(そして実際、ちょっと片づけたら入りました)。ちなみに会計ではなかなかの行列で待たされました。ここからも、人気の画家というのが分かりますね。

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これが、ローテンブルクの町の風景です。今もこういう場所が残っていると思います(最近行ってないのですが)。

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これはフライブルクの風景です。この展覧会とは関係ないところで聞いたのですが、フライブルクの教会の塔は、空襲を受けたのですが爆風が運よく塔の中を吹き抜けたため崩れなかったので、その姿は市民の心のよりどころとなったそうです。私には、雲間からの光が教会を讃えているように見えます。

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これが、おそらくもっとも有名な白い馬の作品です。最初に描いた作品が行方不明になったので、それを惜しんで再制作したものだそうです。

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これは、自宅の庭でたたずむキジバトだそうです。羽をふくらませて枝にとまる後ろ姿が、哲学的に感じられます。

ありがたいのは、彼の多くの作品は日本で見られる、ということです。長野県信濃美術館 東山魁夷館が2019年秋にリニューアルオープンするです。そこで見られるものも多いので、楽しみにしています。

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November 23, 2018

* 天文学と印刷 新たな世界像を求めて

もともと興味のある内容なのと、チラシがとてもいい雰囲気なのとで、行ってみることにしました。実は9月に行った[世界を変えた書物]展(私の感想はこちら)と、内容というか書物がかぶるところもあります。

これまでに仕入れた知識からまとめると、活版印刷が始まったころは、印刷業者(この展覧会では印刷者という言葉を使っていました)自身も知識人(どんな内容を印刷しているか理解できる人)で、権力者にとって都合の悪い内容のものを印刷することを警戒されて、規制を受けたことも多々ありました。

出版業者が規制を受けるというのは、日本でも同じことがあったので、国や文化が異なっても共通するところがあるのだなあ、と思っています。それまでと比べたら大量に印刷できるし、情報が拡散するスピードを考えると、それも当然というか、権力を持つ側からしたら規制したくなる存在なのだろうと思います。

そんなわけで、やはりこの展覧会で紹介される本の印刷や出版を手がけた人物のなかには、自身も天文学者であったという人がいました。そういう天文学的な重要性を評価できる流れがあって、コペルニクスの著作が出版にいたったそうです。

アルブレヒト・デューラーも印刷に深くかかわっていました。彼自身学術的な知識も持っていたので、たとえば天球図を手がけたりもしています。

先ほども書きましたが、活版印刷で大量生産が可能になったため(しかも挿絵付き)、天体の観測方法など、重要な情報が、それまでと比べたらとてつもないスピードで拡散するようになったそうです。これで夜空を観測する人も増え、情報が蓄積され、それを分析してまた新たな発見がなされ……ということがあったのではないかと思います。

植物学は、挿絵のついた本が広まったことで、それまで文字による記述が頼りだった同定が、非常に容易になったそうです。インターネットで様々な情報に容易にアクセスできるようになった現代では、そこまで大きな変化だったとは想像が及びませんでした。

コペルニクスの『天球の回転について』や、ケプラーの『宇宙の調和』など、[世界を変えた書物]展でも紹介されていた書物が、この展覧会でも紹介されていました。

今回、興味深く感じたのは、最後に日本の暦法との関連が紹介されていたことです。日本では、吉宗の時代に規制が緩和され、正確な暦を作るために、ヨーロッパの天文学の書物が輸入されるようになったそうです。それまでは、中国(明や清)で翻訳されたものを入手していたとのことでした。中国で翻訳された書物や、日本人が記した暦の本などもありました。

大きな展示ではありませんが、じっくり楽しみました。

ところで、いつも印刷博物館に行くときは、文京区役所からB-ぐる(コミュニティバス)を使用しています。B-ぐるは帰りに使えるルートがないので不便だなあと思っていました。そこで今回は、初めて印刷博物館から神楽坂に歩いて行ってみました。意外と近いし、街並みを眺めながら歩いていると退屈しません(後楽園駅から印刷博物館の道は、歩きやすいですがそういう面白いものはありません)。

さらに神楽坂には、ランチを楽しめる場所がたくさんあります。今回はカジュアルなビストロでフレンチを楽しみました。神楽坂は飯田橋駅も近いので、後楽園駅に比べると、交通の便(地下鉄や鉄道)もはるかに便利です。今度からは、印刷博物館の後は神楽坂に来ればいいんだな、と思いました。

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November 22, 2018

* フェルメール展

フェルメールの作品が、1つの展覧会でこれだけ見られることはなかなかない! ということで、行ってきました。

この展覧会は、日付と時間帯を指定したチケットで入場するシステムなのですが、入場が可能になる時間の直後は、なかなかの行列になりました(15〜20分くらい待ちました)。並んでいる間に学生の身分証明書を確認するし、入場は(おそらく)バーコードのチケットがないのでそれなりに早いし、流れ作業で音声ガイドももらえます(音声ガイドはチケットに含まれています)。外で待つ時間は発生しましたが、入ってしまえばスムーズでした。

――が! 広い会場ではないので、とにかくあちこちで混雑が発生してしまいます。フェルメールの絵画だけでなく、当時のオランダ絵画も展示しているのですが、そういうどうってことのないはずの絵(来館者が目当てにしているような絵ではないもの)でも、ぎゅうぎゅうの混雑になってしまっていました。ただ単に、狭いところが展示場所になっていて、来館者が歩くスペースが足りないから、なのです。

フェルメールの作品はさすがにそういう場所ではなく、広いスペースに全作品が展示されていました。そんなにひどい混雑ではないのですが、絵のすぐ前に立って見ようとしたら大変です。絵から1.5〜2mは離れたところから鑑賞する感じです。そんなわけで、持っていった単眼鏡が大活躍しました。

離れた場所からでも、細かい部分の描写が見られます。テーブルにかけられた布の模様(刺繍?)や、台に置かれたパンのパサパサした感じなど、しっかり確認できました。かなりの人出なので、単眼鏡や双眼鏡など、離れた場所からでも鑑賞できるよう準備をしておいたほうがいいです。

たとえば、ルーベンスの作品は、そこまで細かくチェックしなくても楽しめますが(チェックしても楽しめるとは思います)、フェルメールの作品は、そういう細かいところをじっくり見るのが興味深いのです。

グッズ売り場では、コラボのミッフィーは売り切れていて現時点では注文もできない状態なので、展示されていた中で一番好きな作品のマグネットを買いました(あれこれ貼っているので、実家の冷蔵庫がプチ展覧会会場になってきています)。

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この絵を所有するアムステルダムの国立美術館、また行きたいな〜。ハーグのマウリッツハイスもいいのですけれど。

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November 21, 2018

* ルーベンス展−バロックの誕生

これは、バロック絵画やベルギーに興味があったら外せないでしょ、ということで行きました。

今回の展覧会は、イタリアの影響を受けた画家としてルーベンスを見るというものでした。アントウェルペン(アントワープ)を拠点に活躍したので、ベルギーの画家として、ということはつまり北方ルネサンスの延長線上にいる画家として考えがちです。ですが、彼の作品を考えると、イタリアの影響を受けていると考えるほうが、確かに自然かもしれない、と思いました。

画家としてだけでなく外交官としても活躍した人物なので(今もアントワープには立派な邸宅があります)、さぞかし恵まれた家柄の出身なのだろうと思っていたのですが、血筋と財力でどうこうしたような人生ではなかったのが意外でした。

とは言ってもそれなりの家庭でしたが、困窮した親が小姓として出仕させ、そこで芸術の才能を見出されて、絵の修行をして親方となり、それからイタリアで学び、そこで培った語学力を買われて外交官になったのだそうです。

イタリアの影響を受けているということで、彼に影響を与えたと思われる古代ローマやギリシャ時代の彫刻(や後代のレプリカ)、ティツィアーノなどのイタリアの画家の作品が、一緒に展示されていました。例えば、たくましい男性の体は「ラオコーン」の影響、スザンナの姿は古代の彫刻のポーズを基にしているなど、「なるほどー」という発見がありました。

私のイメージでは、祭壇画や宮殿を飾る絵のように大きな作品が多く、あまり日本で見たことがないなあ、という印象なので、いろいろな作品が見られて良かったです。

会場に入るところで、大画面でアントワープの大聖堂と、そこにある彼の祭壇画、つまり『キリスト昇架』と『キリスト降架』を紹介していました。というわけで、出展しているわけではないのですが、グッズにもありました。

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ついつい買ってしまう私。

平日午前中に行ったこともあって、ひどい混雑ではなく(それなりの人出ではあります)、じっくりと作品を鑑賞できました。おすすめの展覧会です。

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