オランダ

August 23, 2012

* マウリッツハイス美術館展


部活動で忙しい息子を私が連れ出せる機会が少ないので、今日がチャンス! と行きました。

9時30分開場とのことで、9時すぎ現地到着を目標にしていました。やっぱり人気の展覧会なので、何人もの人が会場に吸い込まれていきます……って、もう入場できるの? ということで、予想以上に早く会場に入れました。

息子は中学生なので無料、私は前売券(『ミッフィーとフェルメールさん』付き!)を持っていたので待たずに入場できます。会場内は既にそれなりの人出になっていました。でも、「絵が見られませーん」という状態ではありません。

そんなわけで、いろいろなジャンル・画家の作品を楽しみました。実は以前にハーグのマウリッツハイス美術館に行ったことがあるので(『これ見たことある!』と覚えている絵は少ないですが)、「そういえば、こんな感じの絵があったなあ」と思い出しながらの見学でした。

フェルメール、ルーベンス、レンブラント、ヴァン・ダイクなど、オランダやフランドルの有名な画家たちの作品が一堂に会しています。

ルーベンスは、『フランダースの犬』やレンブラントの生涯を見た後だと、「画家としても外交官としても活躍して名声を博したリア充だよなあ」という視点で見てしまうのですが(何か違う……)、やはり人気になるだけのことがある素晴らしい絵を描きますね。

レンブラントの作品は、晩年の新たな表現方法にチャレンジしている作品も好きですが(今回は最晩年の肖像画があります)、『シメオンの賛歌』も素晴らしかったです。光と影の対比が見事で、まるで舞台の上のようです。まさにバロックですね。

さらに嬉しいことに、フランス・ハルスの作品もありました。大学の美術史の授業で初めて知った画家ですが、ささっと描いたような筆づかいで服装(ひだやレースなど)や髪を生き生きと表現していて、やはり好きな画家の1人です。

『真珠の耳飾りの少女』は、「近くで見たい人の列(前にいられる時間は短いです)」と、「少し離れたところから時間制限がなく見たい人の場所」があり、私たちは後者を選びました。人の頭越しではありますが、「まったく見えません」という状態ではなかったです。

何しろ見るのは2度目なので、心に余裕があります。マウリッツハイス美術館では、意外と人が多くなく、近くの椅子に座ってしばらく眺めていました。

そして、楽しみだったのはカレル・ファブリティウスの『ごしきひわ』です。(画像はWikipediaから)

カレル・ファブリティウス『ごしきひわ』

マウリッツハイス美術館で見たとき、写実的でかわいらしい鳥の感じがいいな、と思いました。とても気に入ったので、(しまいこんでいるのですが)絵葉書も購入しています。

このときはよく知らなかったのですが、若くして不慮の事故で(市内の弾薬庫の火薬が爆発したそうです……)命を落とし、作品の大部分も失われてしまったそうです。この事故がなければどれだけ彼が素晴らしい作品を作り続け、それが現在も残っていたことでしょう。

自分も書きたいものは書かなければ、と思いました(って、そういう話じゃない?)。

静物画もいいのですが、風俗画も面白いです。教訓というか皮肉みたいな感じで。マウリッツハイス美術館では、そういうのも面白くて、熱心に見入っていました。

そういう状態なので、最後のショップでは絵葉書類は購入せず、「公式ガイドブック」を購入しました。図録は大きすぎるので……

マウリッツハイス美術館展: 公式ガイドブック (AERAムック)マウリッツハイス美術館展: 公式ガイドブック (AERAムック)
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これでも十分楽しめました。

以前から何度も書いているのですが、そろそろ図録はCDやDVDといった形式のものにしたほうがいいのではないか、と思います。アプリみたいなものでもいいのですが。何しろ場所を取るので、収納場所に限界がある身には、「買う!」とは決めがたいのです。

私が最後にこういう図録を買ったのはブリューゲルの展覧会で、3〜4年前のことです。しかも、作品の図版よりも、ブリューゲルの作品に関する論文というか説明が目当てでした(論文集を買う感覚で購入しました)。

こどもと絵で話そう ミッフィーとフェルメールさんこどもと絵で話そう ミッフィーとフェルメールさん
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前売券と一緒に購入したこちらは、ミッフィーの本というより美術の本でした。

会場から出てみると、大行列で入場制限もありました。サイトの混雑情報によると、やはり、朝イチで行くか、閉館間際に行くか、みたいですね。

展覧会以外の話は、別の日に書きます。



【追記】 ぶらぶら美術・博物館でも取り上げていました。概要はこちらです。

uriel_archangel at 23:49 | 講演会・展覧会 
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