ルーベンス

November 21, 2018

* ルーベンス展−バロックの誕生

これは、バロック絵画やベルギーに興味があったら外せないでしょ、ということで行きました。

今回の展覧会は、イタリアの影響を受けた画家としてルーベンスを見るというものでした。アントウェルペン(アントワープ)を拠点に活躍したので、ベルギーの画家として、ということはつまり北方ルネサンスの延長線上にいる画家として考えがちです。ですが、彼の作品を考えると、イタリアの影響を受けていると考えるほうが、確かに自然かもしれない、と思いました。

画家としてだけでなく外交官としても活躍した人物なので(今もアントワープには立派な邸宅があります)、さぞかし恵まれた家柄の出身なのだろうと思っていたのですが、血筋と財力でどうこうしたような人生ではなかったのが意外でした。

とは言ってもそれなりの家庭でしたが、困窮した親が小姓として出仕させ、そこで芸術の才能を見出されて、絵の修行をして親方となり、それからイタリアで学び、そこで培った語学力を買われて外交官になったのだそうです。

イタリアの影響を受けているということで、彼に影響を与えたと思われる古代ローマやギリシャ時代の彫刻(や後代のレプリカ)、ティツィアーノなどのイタリアの画家の作品が、一緒に展示されていました。例えば、たくましい男性の体は「ラオコーン」の影響、スザンナの姿は古代の彫刻のポーズを基にしているなど、「なるほどー」という発見がありました。

私のイメージでは、祭壇画や宮殿を飾る絵のように大きな作品が多く、あまり日本で見たことがないなあ、という印象なので、いろいろな作品が見られて良かったです。

会場に入るところで、大画面でアントワープの大聖堂と、そこにある彼の祭壇画、つまり『キリスト昇架』と『キリスト降架』を紹介していました。というわけで、出展しているわけではないのですが、グッズにもありました。

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ついつい買ってしまう私。

平日午前中に行ったこともあって、ひどい混雑ではなく(それなりの人出ではあります)、じっくりと作品を鑑賞できました。おすすめの展覧会です。

uriel_archangel at 11:55 | 講演会・展覧会 
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March 30, 2013

* ルーベンス 栄光のアントワープ工房と原点のイタリア

今回も、息子の部活の休み(平日)を使って行きました。実は、息子が興味を持つか分からないし、1人で行こうかと思っていました。でも、テレビでCMを見かけたらしい息子が「行きたいなあ」と言ったので、連れて行きました。

今回は、展覧会のサイトで、いつもオンラインチケットを購入しているe-tixへのリンクが見つからず(帰宅後によくよく見たら、ちゃんとあったのですけれど……)、他のシステムの会員手続なども面倒なので、セブンイレブンのマルチコピー機を使って購入しました。

なぜセブンイレブンかというと、家から一番近いコンビニだからです。ちゃんとセブンコードを記録しておけば、「これは何の分類だ?」と苦労することもありません。支払にはクレジットカードも使えるので、プリンターがない環境で「展覧会に行こう!」と思い立ったときには、便利だと思います。

ただ残念だったのは、オンラインチケットだと半券がもらえるのですが、セブンイレブンではチケットが発券されるので、展覧会オリジナルの半券は手に入らない、ということです。

ともあれ、今回も音声ガイドを借りて見学開始です。以前はほとんど音声ガイドを使っていなかったのですが、ここ数年は、鑑賞に役立つ情報がこの金額で手に入るのはお得! ということで、積極的に使用しています。

ルーベンスと言えば、日本では『フランダースの犬』で主人公のネロが見たいと思っていた、アントワープの大聖堂の祭壇画が有名です。ルーブル美術館の連作『マリー・ド・メディシスの生涯』を思い浮かべる人もいるでしょう。

当然ながら(?)、そういう「大きい! 有名!」という作品が展示されているわけではありません。ですが、彼の作品を様々な切り口から見ることができます。例えば、イタリア滞在中に彼がどんな影響を受けたか、そしてそれに加えた「ルーベンスらしさ」とは何か。

展覧会のタイトルの通り、今回は彼の工房のシステムが紹介されていました。一般的な展覧会だと、「なーんだ、ルーベンス本人じゃなくて、工房の作品か」となってしまうのですが、彼ほどの人気で、しかも画家以外の仕事もある身では、工房で効率よく作品を作ることがあっても仕方ないというか、当然のことです。

仕上がりのバラつきを防ぐために、重要な部分は彼が手を入れていたのですが、依頼主によっては(恐らく金銭面の兼ね合いもあったでしょう)手を入れなかった・優秀な弟子には完全に任せていただろう、という話には、「そうだろうなあ」と納得です。制作の手本となる下絵というか、元になる絵などの展示は、エル・グレコ展でも似たようなものを見たなあ、と思います。

彼の工房で制作された版画も、興味深かったです。彼自身の手による見事なエングレーヴィングもありました。興味深かったのは、版画家が起こした絵にルーベンスが修正の指示を出し、最終的にどのような絵になったかが分かる作品です。プランタン・モレトゥスの印刷博物館所蔵の版画が多くありました。

ヴァン・ダイクなど工房の弟子たちの作品もありましたが、外注していた画家もいたり、植物や動物を描くのが得意な画家と共同制作をしたりと、作品は「画家自身の芸術的表現」というより「その作品を所有する人を満足させるもの」なのだなあ、という感じがしました。これは音楽でもそうですが……。

世界各地の美術館の所蔵品が一堂に会する、興味深い展覧会でした。この後、北九州・新潟で開催されるそうです。

uriel_archangel at 15:51 | 講演会・展覧会 
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