レンブラント

May 28, 2011

* レンブラント 光の探求/闇の誘惑 —版画と絵画 天才が極めた明暗表現—

息子の学校が休みだったので、親子で行きました。

平日だから空いているだろうと思ったのですが、そうは問屋がおろしません。

行くたびに「そういえば……」と思うのですが、動物園や博物館・美術館・コンサートホールがそろっている上野は、いつ行っても人がいっぱいです。動物園に向かうらしき幼稚園児や、科学博物館を見学する生徒たち、そして、国立博物館(亡くなった祖母は『帝室博物館』と言っていましたっけ)を見学するおばさまがた。

西洋美術館も、生徒さんがいっぱいでした。真面目に見学していて、話が盛り上がると、動かないのですよ……。というわけで、館内のスタッフに教育的指導を受けていました。ちらっと見た感じだと、しおりがとてもしっかりできていたようで、みんな真面目に作業していました。それに、生徒さんの名誉にかけて、騒がしくしていたわけではなかった、と書いておきます。

いつか書こうと思いつつ書いていないのですが、2005年にアムステルダムに行ったときに、レンブラントハイス美術館に行きました。ちょうどレンブラントの版画をテーマにした企画展があり、たくさんの作品を見ました。もともとここは、版画の所蔵作品数が多いわけですが。

ともかく、自分が中学の美術の授業でエッチングに四苦八苦した記憶があるので(解説などでは、ドライポイントに比べると扱いやすいとありましたが、私には常にニードルが予想外の場所に走ってしまうものでした……)、レンブラントのエッチングの素晴らしさに圧倒されました。

せっかくなので、息子にもそれを見てもらいたい、と思ったわけです。ありがたいことに、特別展でも中学生以下は入場無料です。美術館にあったパンフレットを見たところ、少なくとも国立博物館と国立西洋美術館は、「中学生以下は特別展も入場無料」のようです。素晴らしい芸術に触れる絶好の機会なので、どの展覧会でも、興味と時間があったら、ぜひお子さんと行ってみてください!

――と、話が脱線してしまいましたが、いざ展覧会へ! 今回も、音声ガイドと一緒です。前回のフェルメール《地理学者》とオランダフランドル絵画展と同じところが手がけているからか、BGMはナクソスのものでした。スウェーリンクの《涙のパヴァーヌ》だけが聴けるトラックがあり、息子に「お母さん、この曲好きなんだ〜」と話したところ、熱心に聴いていたようです。

どういう曲かというと、こういう曲です。



私はこういうハープシコード曲ではなく、Dowlandのリュート曲で聴いていましたが。これ以上語ると別のカテゴリーの話になってしまうので、音楽についてはこのへんで。

今回はやはり、「光と闇」ということで、版画をメインに扱っています。技法はエングレーヴィング・ドライポイント・エッチングとさまざまですが、彫り込むことでこの黒を表現するというのは、本当にすばらしい! と感心しきりです。出展作品には、レンブラントハイス美術館所蔵のものもあれば、大英博物館所蔵のもの・どこかの財団所有のものといろいろあり、いろいろなところから借り出した作品の数々が鑑賞できました。もちろん、西洋美術館所蔵のものもあります。

アムステルダムで見たときは「技術がすごい〜」どまりでしたが、今回は、版画についてのいろいろな情報を知ることができました。和紙は、色が陰影の表現に合うことやインクののり具合の良さから、原版を傷めにくいということで、最初の版に使われていたそうです。裕福な人向けの限定版、という位置付けだったとか。

そこで、同じ原版から和紙に印刷したものと洋紙に印刷したものの比較があったり、それだけでなく原版にどんどんと修正が加えられていく経過が分かったりと、非常に興味深い展示でした。

ぶらぶら美術・博物館で言われていたとおり、確かにレンブラントの作品は、晩年のものに深い精神性というか、「本質を描こう」という気持ちが強くなっているのを感じます。そういう部分も楽しめる展示でした。

そして、常設展の奇想の自然−レンブラント以前の北方版画も見ました。レンブラントの版画を見た後だと、ここで取り上げられている作品は、時代や技法の違い(木版画もあります)もありますが、やはり表現力が違うなあ、と思います。そういう面での進歩も見られて、とても興味深いものでした。

こちらは、昨年ブリューゲル展を見たこともあり、そちらのほうがやはり充実していたなあ、と思います。私は画家が想像力を駆使してグリロスをどう描いているかを見るのが好きなので、《聖アントニウスの誘惑》のような作品が好きです。

それから、最後のショップで気に入った(または気になる)作品の絵葉書を購入しました。

息子も楽しんでいたようです。どの作品がよかったと思うかを尋ねたところ、
「面白い顔をしていたやつ!」
とのことでした……

レンブラントのエッチング

これは、会場を出るあたりにレンブラントハイス美術館の日本語パンフレットがあり、その中で紹介されているものです。
展示されていた作品ではなかったところに、息子の感性を見ました(苦笑)

でも、私自身、この版画をアムステルダムで見てとても気に入りました。絵葉書を買った覚えがあります。この旅行で手に入れたパンフレットや絵葉書は、まとめてボックスファイルにしまっているので、すぐには出せないのですが……。

ちなみにこの作品は、Googleで"Rembrandt etching"で検索すると、たくさん出てきます。やっぱり特徴的なので、人気なのでしょうか。ちなみに検索結果へのリンクはこちらです。

あっちこっちに脱線してしまいましたが、とても内容の充実した展示でした。

日本はあれやこれや言われていますが、こういう一見地味な展示内容でも、こうやって見に来る人が多いということは、それなりに人々の文化や芸術への関心が高いということだな、と思います。こう書くと傲慢と感じられる人もいるかもしれませんが、アジア圏ではまだそういう国は少ないのではないでしょうか。日本は文化的にそれなりに成熟しているのだと感じました。

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April 27, 2011

* BS日テレの『ぶらぶら美術・博物館』で、レンブラント展が!

昨日(4月26日)の夜、「何か面白い番組はないかなあ」と思いながらチャンネルを動かしていたところ、このような番組を見つけました。というか、見たことはあったのですが、正確な放送時間は把握していませんでした……。
ちょうど先日のブログで書いた、国立西洋美術館で開催中の「レンブラント 光の探求/闇の誘惑 —版画と絵画 天才が極めた明暗表現—」が紹介されていました。

美術に造詣の深い山田五郎さんの解説つきであれこれと作品を見ていると、とても勉強になります。さらに、期待していた以上に様々な作品が展示されていて、レンブラントの生涯と絵画がじっくり鑑賞できる、ということも分かりました。

アムステルダムでレンブラントの家に行き、さまざまな作品を見たからこそ、こういうふうに分かるのだなあ、と自分で感心してしまいました(笑) そういえば、アムステルダムでこのエッチングを見たなあ……という記憶がある作品もありました(本当に同じものかどうかは分かりませんが)。

先日の記事では書かなかったのですが、レンブラントの家でエッチングの作品の数々を鑑賞して、その素晴らしい描写力と技術に圧倒されました。レンブラントは油彩画が有名ですが、エッチングも忘れてはならないと思います。

力説してしまいましたが、レンブラントのエッチングは、本当に見る価値があります。これは絶対見に行かなければ、と思いました。

さらに言うと、この『ぶらぶら美術・博物館』、次回はBunkamura ザ・ミュージアム「フェルメール《地理学者》とオランダフランドル絵画展」を取り上げます。これまた私が気になる展覧会なので、忘れずにチェックですね。

実は、この展覧会の前に上野動物園「河馬博覧会──かば祭り in Ueno Zoo」が紹介されていました。こういう視点も、らしくていいなあ、と思います。

番組ホームページでは、過去の放送内容が紹介されています。今回はこんな感じです。

uriel_archangel at 20:22 | 日々の記録 | 講演会・展覧会
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