上野の森美術館

November 22, 2018

* フェルメール展

フェルメールの作品が、1つの展覧会でこれだけ見られることはなかなかない! ということで、行ってきました。

この展覧会は、日付と時間帯を指定したチケットで入場するシステムなのですが、入場が可能になる時間の直後は、なかなかの行列になりました(15〜20分くらい待ちました)。並んでいる間に学生の身分証明書を確認するし、入場は(おそらく)バーコードのチケットがないのでそれなりに早いし、流れ作業で音声ガイドももらえます(音声ガイドはチケットに含まれています)。外で待つ時間は発生しましたが、入ってしまえばスムーズでした。

――が! 広い会場ではないので、とにかくあちこちで混雑が発生してしまいます。フェルメールの絵画だけでなく、当時のオランダ絵画も展示しているのですが、そういうどうってことのないはずの絵(来館者が目当てにしているような絵ではないもの)でも、ぎゅうぎゅうの混雑になってしまっていました。ただ単に、狭いところが展示場所になっていて、来館者が歩くスペースが足りないから、なのです。

フェルメールの作品はさすがにそういう場所ではなく、広いスペースに全作品が展示されていました。そんなにひどい混雑ではないのですが、絵のすぐ前に立って見ようとしたら大変です。絵から1.5〜2mは離れたところから鑑賞する感じです。そんなわけで、持っていった単眼鏡が大活躍しました。

離れた場所からでも、細かい部分の描写が見られます。テーブルにかけられた布の模様(刺繍?)や、台に置かれたパンのパサパサした感じなど、しっかり確認できました。かなりの人出なので、単眼鏡や双眼鏡など、離れた場所からでも鑑賞できるよう準備をしておいたほうがいいです。

たとえば、ルーベンスの作品は、そこまで細かくチェックしなくても楽しめますが(チェックしても楽しめるとは思います)、フェルメールの作品は、そういう細かいところをじっくり見るのが興味深いのです。

グッズ売り場では、コラボのミッフィーは売り切れていて現時点では注文もできない状態なので、展示されていた中で一番好きな作品のマグネットを買いました(あれこれ貼っているので、実家の冷蔵庫がプチ展覧会会場になってきています)。

IMG_1813

この絵を所有するアムステルダムの国立美術館、また行きたいな〜。ハーグのマウリッツハイスもいいのですけれど。

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September 15, 2018

* [世界を変えた書物]展

会期が短かったので、今後の予定を考えると、これは今週しか行ける時間が取れないな、ということで行ってまいりました。実は初めての上野の森美術館でした。私にとっては異色の展示会でした。
本展では、金沢工業大学 が所蔵するコレクション“工学の曙文庫”から選りすぐられた稀覯書の数々を、わかりやすく展示公開します。
ということで、関連した実験器具などの展示はなく、ひたすら本を見る展示でした。

20180914a

最初の部屋は、こんなふうにたくさんの本が並べられていて、幻想的な空間になっていました。人が途切れることがなかなかなくて、慌てて撮影したのでちょっと曲がってますね……。

当然と言えば当然なのですが、展示されている本は本当に有名な学者のものが多く、理系は専門外の私でも名前を知っている人物ばかりでした。というか、「この人はこういう研究もやっていたのか」という発見もありました。

そして書物を紹介する展示では、下に鏡が置かれているので装丁も見ることができました。古いものほど凝った装丁で、現代に近づくほどあっさりとした作りになるのが興味深かったです。活版印刷は大きな変化ですが、本の流通の方法も、また時代によって変化しているのですね。

昔は、いろいろな分野に精通した人が多かったのだなあ、と思いました。例えば、ゲーテと言えば作家として知られていますが、外交官でもあるだけでなく、今回の展示でもあったように、色彩(光)に関する著作もありました。それと、ヤング率で有名なヤングも実は医師で、やはり光に関する著作がありました。

また、当然ながら出版と同時代の人物の著作だけでなく、活版印刷の初期には古代〜中世の重要な著作が出版されました。そのような人物としてウィトルウィウス、エウクレイデス(ユークリッド)、アルキメデス、イシドールスが挙げられます。活版印刷の出現以前は写本という方法しかなかったわけですから、活版印刷がどれだけ知識の普及に貢献したかを実感します。

そして当然ながら、そうやって普及の機会が増えると、どのような言語で書かれているかが重要になります。

20180914b20180914c

解説部分も撮影したのですが、見にくいかもしれません。
ステヴィンは16世紀の偉大な科学者のひとりだったが、著作をオランダ語で書いたので、その影響は地方にとどまった。
国境を越えて人々に自分の著作を知ってもらうには、当時はラテン語で書かなければなりませんでした。でも彼にそういう思いはなく、自分の周囲にいる人々に教えたいと思ったので、世俗の言葉のみで記したのかな、と思います(真相は分かりませんが)。

現代でも、英語で論文を書かないと書いたと認識されない、というような話があるのを思い出しました。

最後のショップでは、家族のおみやげにトートバッグを入手して帰宅しました。

現代ではそういう意義はあまり強調されませんが、出版は新しい知識や思想を広めるということで、かなり「とんがった」職業であり、時代によっては(日本でも)印刷・出版の業者は権力者から取り締まられたりしたそうです(今回の展示では、そういう側面には触れられていません)。そういう歴史を思いながら見ると、また別の感慨を覚える展示でした。

uriel_archangel at 11:58 | 講演会・展覧会 
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