国立西洋美術館

May 30, 2015

* グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家

せっかく上野に来たし……ということで、鳥獣戯画展からのはしごです。こちらは、グエルチーノがほとんど日本では無名の画家ということもあって、行列や混雑とは無縁で見学できました。

バロック時代には大変人気のある画家だったそうですが、一度忘れられ、20世紀半ばになってから再評価された人物です。名前の知られた人物で言うと、グイド・レーニが同時代のライバルという感じだったようです。

どれくらい人気があったかというと、
グエルチーノは歿後もイタリア美術を代表する画家として名声を保ち続けました。ゲーテは彼の作品を見るためにわざわざチェントを訪れ、その折の感動を 『イタリア紀行』 に詳細に記していますし、スタンダールもグエルチーノを高く評価する記述を多く残しています。
というくらいです。作品の脇に、『イタリア紀行』の該当する箇所の抜粋が紹介されているものもありました。そしてこういうときに、ドイツ文学をきちんと勉強していないという弱点を露呈してしまう私。

いかにもバロックという「光と影」の作品です。さりげないようで分かりやすく(難しいですね……)、宗教画の制作を依頼した人物が描かれているのも、「画家が依頼を受けて工房で作品を制作時代」というのを感じさせます。

地震の被害を避けるために取り外され、今回展示されているという天井画もあります。本来は日本に来ることのない作品なので、これが東京で見られるというのは貴重な機会だと思いました。こうやってブログに書くために改めてサイトを調べていたら、4月にはミュージアムコンサート(もちろんバロック音楽)もあったのですね……。アンテナは常に伸ばしていないとダメですね。

ところで、この展覧会も、ぶらぶら美術・博物館で紹介しています。それを見て、「これは行かねば」と思ったのでした。こちらで放送内容を紹介しています。

最後に見た展覧会のグッズショップで、スケッチブックに描かれた絵が気になって撮影したのがこちらです。

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分かる人には分かります(笑) しかしなぜ、この犬が??

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April 14, 2015

* 気になる展覧会情報(20150414)

あまりにお久しぶりなので、扉をそーっと開けて、「どんな感じかしら……」と覗き込んでいるような感じです。なんだかバタバタと落ち着かず、「落ち着いたら書こう」と思っているうちに、4月も半ばになってしまいました。

――で、何から書き始めようとなったときに、一番「書いておきたい!」と思ったのが展覧会情報でした。久々に調べたらいくつもあったので、まずは開催中または開催間近なものから書いていきます。
  • 東京国立博物館
    • 特別展「コルカタ・インド博物館所蔵 インドの仏 仏教美術の源流」 (2015年3月17日〜5月17日)
      開催直前にBSジャパンで概要を紹介する番組(のようなもの)を放送していて、とても興味深かったです。もともと偶像崇拝を禁じていた仏教では、何を祈りの対象としていたか、仏像がどのように誕生し、どのように変化していったか。日本では、インドの仏像をたくさん見る機会はなかなかないので、ぜひ行きたいと思います。……とか偉そうに書いていますが、会期も半分を過ぎようとしています。
    • 特別展「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」 (2015年4月28日〜6月7日)
      これは2014年に、京都国立博物館で開催されていたものですよね(調べたらこれでした)。歴史の教科書に必ず出てくる「鳥獣戯画」を、かつてない規模で一挙に公開ということなので、楽しみです。「鳥獣戯画」そのものだけでなく、所蔵する高山寺の歴史やその他の所蔵品も見られるようです。これを東京で見られるというのは、素晴らしいチャンスだなあ、と思います。

  • 東京都美術館
    大英博物館展―100のモノが語る世界の歴史 (2015年4月18日〜6月28日)
    「こういうすごいものが来る!」というのが売りではありませんが、大英博物館が所蔵する、文字通り古今東西の文物があれこれ見られるとのことなので、興味深いです。「現地に行ったほうがいろいろ見られるのに」という言い方をする人もいますが(私の母です、はい)、たとえ有名どころの作品が来なくても、きちんとしたテーマに沿った展覧会であれば、学ぶ者はあると思っています。現地に行けない負け惜しみではありませんよ……。

  • 国立西洋美術館
    ボルドー展 美と陶酔の都へ(2015年6月23日〜9月23日)
    ボルドーの歴史って古いんですね〜。展示品のなかで一番降るものは、25000年ほど前の旧石器時代のヴィーナス像(豊穣の象徴)のレリーフだそうです。この展覧会も、「すっごい有名な、あの作品が来る!」というものではありませんが、ボルドー地方の歴史や文化を一望できるものになるようです。

……ということで、まだまだ展覧会チェックは続きます。

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November 10, 2014

* 気になる展覧会チェック(20141110)

こちらは来年開催のものばかりです。鬼が笑う……というほど遠い先の話ではなくなりました。
  • 東京都美術館
    新印象派―光と色のドラマ Neo-Impressionism, from Light to Color (2015年1月24日〜3月29日)
    現在はあべのハルカスで開催中の展示会が、1月に東京で開催されるそうです。本展では、印象派のモネの作品から始まり、スーラ、シニャックによる新印象派初期の作品、その後フランスやベルギーで次々と生み出された多様な新印象派の作品、さらにマティス、ドランの色彩溢れる作品をご紹介します。スーラの描いた静かで小さな点が、マティスのダイナミックで強い色彩の表現へ至るまでの変化の軌跡を、世界各国から集結する約100点でたどります。とのことなので、楽しみです。

  • 東京国立博物館
    • みちのくの仏像 (2015年1月14日〜4月5日)
      平成館で開催するような大規模な展覧会、というものではないのですが、東北6県のそれぞれを代表する仏像が展示されるそうです。また、本展の収益の一部は、被災した文化財の修復に役立てられます。というのも、「行ってみようかな」という気分になります。
    • 3.11大津波と文化財の再生 (2015年1月14日〜3月15日)
      2012年に行った奈良の平城宮跡資料館でも、文化財レスキューについて紹介していました。そんなに内容はないのですが、こんな感じでした。2011年3月11日、東日本大震災による大津波は、地域の文化を支えてきた文化財にも甚大な被害をもたらしました。震災後、東京国立博物館は、陸前高田市立博物館、岩手県立博物館やその他の機関と協力し、被災文化財の再生に取り組んできました。本展覧会では、これまでの約4年にわたる成果と現状を紹介し、被災文化財再生への取り組みをお伝えします。上記の「みちのくの仏像」関連の展示でしょうから、こちらも興味深いものになるだろうと思います。。

  • 国立西洋美術館
    グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家(2015年3月3日〜5月31日)
    まだあまり情報はないのですが……。興味のある時代ではありますが、よく知らない画家です。こちらが気になったのは、この文章です。出品作品の多くはチェント市立絵画館からお借りします。実はチェントは2012年5月に地震に襲われ、大きな被害を受けました。絵画館はいまもって閉館したままで、復旧のめども立っていません。本展は震災復興事業でもあり、収益の一部は絵画館の復興に充てられます。トーハク(東京国立博物館)の「みちのくの仏像」を見てこちらを見たら、これも行かなくちゃ! と思います。詳しい情報が出てくるのが楽しみです。

今回は、文化財や絵画館の復興が気になるテーマでした。

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September 24, 2014

* 気になる展覧会チェック(20140924)

まだ情報があまり出ていない展覧会も、忘れないうちに書いておくことにします。
  • 東京都美術館
    ウフィツィ美術館展 黄金のルネサンス ボッティチェリからブロンヅィーノまで (2014年10月11日日〜12月14日)
    特設サイトによると、「ウフィツィ美術館展」というのは日本初なのだとか。サイトではボッティチェリにフォーカスして見どころを紹介していますが、ウフィツィ美術館に所蔵されている作品をメインに、アカデミア美術館、パラティーナ美術館、捨て子養育院美術館などフィレンツェを代表する美術館から作品が集結します。とのことです。ルネサンス時代に栄華を極めたフィレンツェの美術が、とても楽しみです。フィレンツェは学生時代に一度行ったきりですが、「また行くぞ!」というのを目標に頑張ります。

  • 国立新美術館
    • チューリヒ美術館展 (2014年9月25日〜12月15日)
      学生時代に、ドイツの(スイスと接する)国境の町コンスタンツの語学学校に行きました。一番近い大都会がチューリヒだったので(電車で1時間半)、この美術館に行ったのではないかな? という気もするのですが、はっきり覚えていません。もう大昔の話ですからね……。セガンティーニの名前は聞いた覚えがあるので、やっぱり行ったのかな? 印象派以降というか近代の作品が多く、新しい知識が増えるのが楽しみです。
    • ルーヴル美術館展 日常を描く―風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄 (2015年2月21日〜6月1日)
      だいぶ先のことなので、鬼が笑いそうな話ですね。展覧会の情報だけですが、特設サイトもできています。7月末にTwitterでこのニュースが話題になりました。初来日となるフェルメールの傑作≪天文学者≫のほか、ティツィアーノ、マセイス、レンブラント、ルーベンス、ムリーリョ、ヴァトー、ブーシェ、シャルダン、ミレーなど、各国・各時代を代表する巨匠たちの名画が一堂に会します。とのことなので、とても楽しみです。

  • 国立西洋美術館
    ネーデルラントの寓意版画(2014年10月7日〜2015年1月12日)
    これは版画素描展示室での展示で、常設展の観覧券や企画展の観覧券で見られます。このときの企画展は「日本・スイス国交樹立150周年記念 フェルディナント・ホドラー展」なのですが、実はこちらの寓意版画のほうが気になる状態でして……。もしかしたら企画展も見に行くかもしれません(特設サイトを見ていたら、面白そうな感じがしてきました)。寓意は現代の私たちにはピンとこないものもありますが、これまた勉強です。

  • Bunkamuraザ・ミュージアム
    ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美(2015年3月21日〜6月28日/予定)
    これまた、だいぶ先の話です。まだ特設サイトはありませんが、美術館のサイトに情報があったので、忘れないうちにここにもメモです。本展では、ヨーロッパ全土の貿易とビジネスを支配し、ルネサンスの原動力となった銀行・金融業と、近代のメセナ活動の誕生を、ボッティチェリの名品の数々を中心に、ルネサンス期を代表する芸術家たちによる絵画・彫刻・版画や、時代背景を物語る書籍・史料など約80点によって、浮き彫りにします。ということなので、作品だけでなく、フィレンツェの発展に携わった人々(会社?)についても触れられるのかな? と思っています。

ウフィツィ、ルーヴル、ボッティチェリと、私がとっても好きな時代を取り上げた展覧会が続きます。見逃せないものばかりですね。

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September 02, 2014

* 橋本コレクション 指輪 神々の時代から現代まで ― 時を超える輝き

昨日購入したオンラインチケットを持って、行ってきましたよ。有名な画家のあの作品が来る! 的な展覧会ではないので、たくさんの来場者でにぎわっていて、見るのも大変、という状態ではありませんでした。

そのおかげで、じっくり見学できました。何しろ指輪は小さいので、拡大鏡がついている作品でも、それをのぞきこんで「ほほーう」と分かる、という感じです。

4000年ほど前の古代エジプトのスカラベの指輪、エトルリアの見事な粒金細工が施された指輪、印章の指輪(確かに指輪にしておけば、ずっと身につけていられるので安全ですね)、永遠の愛を誓う指輪、大切な人の死を悼む指輪、夜会で女性の指を彩った指輪etc.、実にさまざまな時代・地域の指輪が展示されていました。ブルガリやカルティエ、ヴァン クリーフ&アーペルなど、現在でも人気のブランドのものもあります。

「わー、ダイヤがキラキラ!」という、豪華絢爛というか、贅を尽くした指輪を展示するのではなく、美術品・工芸品としての指輪が楽しめました。カメオなど、「こんな小さいところに、精巧な細工が!」という感じで興味深かったです。

現代人から見れば非常に質素なデザインの指輪でも、当時は高級品で、ごく一部の人々しか身につけられなかったものです。ダイヤモンドは、やはりカットで光の反射が映えるようになる近代のほうが、見ていて面白いです。

18世紀につくられた死を悼む指輪には、6歳と生後2週間の息子を相次いで亡くしたことが銘に入っていました。そういう指輪を作れる身分の人でも、あっけなく命を落としてしまう時代だったのだなあ、と思いました。

それと、指輪は装飾品としてより、身を守るものとして使われてきた期間が長いというのは、納得できる話ではありますが、「そう言えば」という感じでした。今も結婚指輪などに銘が入れられますが、本来は単なる記念品ではなく、護符というか、思いが込められたものなのでしょう。

指輪の裏の隠れた部分に、密かに装飾で信仰や忠誠、愛などを表現する、という方法もあっただろうと思います。そういうことを考えると、妄想がふくらみます……。

最後のほうに、当時流行した衣装(神戸ファッション美術館の所蔵だそうです)と一緒に指輪が紹介されていたのも、とても興味深かったです。ロココからシャネルのイブニングドレスまで(もうちょっと後の時代までありましたけれど)、モードの変遷、という感じでした。個人的にはエンパイアスタイルが素敵だなあ、と思います。

どのドレスもみんな小柄で、かわいらしかったです。シャネルのシンプルなドレスが恥ずかしくなく着られるようになりたい! という気分です。ダイエットに気合が入ります。

今回の展示の流れからは外れるかもしれませんが、コレクションを寄贈した橋本貫志氏が、「星が浦」と名付けた指輪と亡くなられた奥様について書かれた文章が、非常に印象的でした。この指輪には、橋本氏によって新たな思い出が加えられたのだなあ、と思います。ジュエリーというか、というのは、

この後、常設展の版画素描展示室で「私は見た:フランシスコ・デ・ゴヤの版画における夢と現実」を見ました。これは、常設展の入場料だけで見られます。企画展の半券があれば常設展も見られます。

2011〜12年のプラド美術館のゴヤ展は見に行けなかったのですが(息子が中学受験真っ最中でした)、とても興味深い内容でした。当然ですが、技術だけでなく、作品に込められた思いがあるからこそ、その面白さ(興味深さ)が増すのですよね。悲惨な現実を描いたものから幻想的な雰囲気のものまで、さまざまな作品がありました。

それから、ミュージアムショップで美術書をあれこれ立ち読みして(気になる本や出版社は頭にメモして)、帰宅しました。今回は購入しませんでしたが、企画展のショップには、指輪をデザインした絵はがきやクリアファイル、ルーペ、バッグハンガー等がありましたよ。

間もなく展示期間終了ですが、「宝石のキラキラが見たい!」ではなく、「工芸品として、または護符としての指輪をじっくり鑑賞したい」という方にはおすすめです。

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August 16, 2014

* 「ぶらぶら美術・博物館」を見て上野に行きたくなる

上野は美術館や博物館がいっぱいあって、その気になれば1日過ごせる場所だと思うのです。あ、動物園もありますね。この番組は、なるべくチェックするようにしています。うんちくキューピー氏の解説は、彼の知識ではなく台本に書かれている内容かもしれませんが、やはり説得力があります。

一時期、「空から日本を見てみよう」と放送時間が重なっていたことがあり、このときは大変でした。家族が「くもじいが見たい!」というので、録画したものを後で見なければならなかったのです。

今回のテーマは、《国立科学博物館「太古の哺乳類展」・国立西洋美術館「橋本コレクション 指輪」展〜上野で夏休みを楽しむ 大人気の2本立て!〜》です。どちらも「どの展示会に行こうかな〜」と調べたときに見つけていたものなので、気になっていました。

まずは、国立科学博物館「太古の哺乳類展」から。番組では、恐竜の絶滅後に様々な姿に進化する哺乳類が、現代の日本にあたる場所に到達してからを集中して取り上げています。

日本で数多く見つかっているのは、デスモスチルス類だそうで、その化石を大公開! というコーナーもあります。なかでも有名なのはパレオパラドキシアというもので、現代の海獣(ジュゴンやマナティ)やゾウの仲間だそうです。骨格の見た目の感じから、ジュゴンやマナティに近いというのは納得です。そして、どこかで見た覚えはありますが、海獣がゾウに近いというのは、分かるような意外なような、という感じですね。

さまざまな種類のゾウの化石も展示され、ナウマンゾウの親子の化石もあります。これは、別々のところから発見されたオス・メス・子供の化石を「親子」として展示しています。これも、例えばオスは全身骨格が揃わないので、複数の場所で見つかった似たような大きさの化石を組み合わせて、1頭のゾウとして復元していました。メスもそういう方法だったかな、と思います。子ゾウは全身骨格だったかな?

――確か放送ではこのくらいで、ここで今回のメインである、国立西洋美術館「橋本コレクション 指輪」に移ります。
本展は、指輪を中心とする宝飾品約870点からなる「橋本コレクション」が国立西洋美術館に寄贈されたことを記念する企画で、2012年に本コレクションを収蔵して以来、初のお披露目の場となります。橋本貫志氏(1924-)が収集した760点あまりの指輪は、年代や素材に偏りがなく、極めて広範な内容を持っています。本展では約300点の指輪を一挙に公開し、橋本コレクションの個性豊かな顔ぶれをお楽しみいただきます。
とのことで、4000年前から現代にいたる、さまざまな指輪が紹介されています。

4000年前の古代エジプトのスカラベの指輪から、現代の精巧なカットが施されたダイヤモンドの指輪まで、いろいろな指環が見られるようです。スカラベの指輪は、今で言うところのラベンダーアメシストで作られています。透明でとてもきれいな石でした。現代の私たちから見れば、宝飾品というよりお守りと呼べるものです。

ヨーロッパで流行したギメルリングなど、実際に「欲しい」と思うかどうかはともかく、装飾品の歴史が見られるというのも興味深いと思いました。また、儀式で使われた指環もあり、参考となる絵画(の写真、かな?)が一緒に紹介されているものもあります。

そして、ダイヤモンドはかつてのヨーロッパではあまりメジャーな存在ではなく、その硬さがまずは重宝されたもの、というのも、現代の私たちには意外でした。ダイヤモンドの魅力が発揮できるようになるのは、カットの技法が進歩してからなのだそうです。

きらびやかな宝石に「素敵〜」となったり、歴史に思いをはせたりと、いろいろと楽しめそうな展覧会でした。

番組の概要はこちらで見られます。

他の美術館や博物館は、何を展示しているのかな? ということで、調べてみました。
子供も連れて行こうと思うと、行ける日に制限が出てしまいます。でも、子供が興味を持たなさそうなものは、一人で平日にササッと行ってしまうに限りますね。ぐずぐずしていたら会期が終わってしまうので、仕事も勉強もテキパキこなして行かなければ、です。

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April 07, 2014

* 気になる展覧会チェック(20140407)

年度の前半は、展覧会をチェックして前売券も入手して行く余裕があるのですが、後半は忙しくなってバタバタになってしまい、チェックもおろそかになってしまう……というのが、この2〜3年のパターンです。こういう傾向がブログを見て分かる(思い出す)くらい、ここにあれこれ蓄積しているのだなあ、と実感しました。きちんとバックアップを取っておかないといけませんね。

ともあれ、今年もようやく4月になってようやく、「昨年末以降のグダグダに負けず、きちんとチェックしよう」という気持ちになりました。――で、調べてみると、意外と気になるものが多いのです。何回かに分けてご紹介します。
  • 国立科学博物館
    • 特別展 医は仁術 (2014年3月15日〜6月15日)
      例のドラマは見ていないのですが、ちょうど先月の「謎解き! 江戸のススメ」「江戸の医学」というテーマが放送されたのです。番組では幕末に有効な種痘のもと(と言うのでしょうか)をオランダから入手し、さらに地元まで運ぶ苦労が説明されていました。医学だけでなく、輸送手段などの未発達という問題もあったわけです。そういう先人たちの苦労のもとに、現在の私たちの便利な生活があるのだと思うと、見ておくべきだろうと思います。
    • 企画展 石の世界と宮沢賢治 (2014年4月19日〜6月15日)
      宮沢賢治と石に関する書籍の特集を、以前、池袋のジュンク堂で見かけたことがあります。文学者として有名な彼ですが、実は地質学者でもあったとのことです。宮沢賢治の作品を通して石の世界をのぞいてみてください。ということで、江戸時代・明治時代の石の名前から地質学者としての宮沢賢治、文学作品の中の地質学など、興味深い展示になるのではないかと思います。

  • 東京国立博物館
    • 開山・栄西禅師800年遠忌特別展 「栄西と建仁寺」 (2014年3月25日〜5月28日)
      本来は栄西に関する研究や宝物にも注目するべきでしょうが、何より琳派を代表する俵屋宗達の「風神雷神図屏風」(国宝!)が、開催全期間で公開されているそうです。それだけでなく、等伯、若冲、蕭白などの作品も展示されるとのこと。これは要チェックですよね。
    • 特別展 キトラ古墳壁画 (2014年4月22日〜5月18日)
      奈良県明日香村のキトラ古墳の壁画が、東京で公開されるそうです。これらの壁画は2016年度をめどに明日香村に新設予定の壁画保存管理施設での保存公開が予定されています。とのことなので、明日香村に行かなくても見られるチャンスです。

  • 国立西洋美術館
    • 非日常からの呼び声 平野啓一郎が選ぶ西洋美術の名品 (2014年4月8日〜6月15日)
      本展覧会は平野氏をゲストキュレーターとして迎え、彼の芸術観を主に当館所蔵の美術作品によって展覧する試みです。平野啓一郎氏のファンというわけではないのですが、そういう「いつもと違うものの見方をする」というのも興味深いかと思います。仮に私が同じ作品を選んだとしても視点が違うわけですから、そういう勉強(?)というか、見聞を広めようと思います。
    • ジャック・カロ―リアリズムと奇想の劇場 (2014年4月8日〜6月15日)
      上記展覧会と同時期の開催ということでチェックしたところ、面白そうな内容でした。恐らく未知の作家ですが、この時代(中世〜ルネサンス)の版画は見ていて興味深いので、好きなのです。そんなわけで要チェック、としました。
    • 橋本コレクション 指輪 神々の時代から現代まで ― 時を超える輝き (2014年7月8日〜9月15日)
      ジュエリーコレクションだそうです。古代から現代までの指輪が展示されるのですが、すべてではないでしょうが当時のモードとあわせての紹介もあるとのことなので、華やかな雰囲気を楽しみにしています。

これでも書ききれず、次回に続く、なのです。

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October 13, 2013

* 気になる展覧会チェック(20131013)

こうしてブログに書いていても、行きそびれた展覧会があります。前売券も手に入れていたのに(涙) そして今回は逆に、前売券を買いそびれた展覧会ばかりです。子供と一緒に行こうなんて思わずに、行けるときに行きたい展覧会に行くのが大切ですね。会期終了が早い順に並べます。
  • Bunkamura ザ・ミュージアム
    山寺 後藤美術館コレクション展 バルビゾンへの道 (2013年10月20日〜11月18日)
    「あの名作が来る!」という展覧会ではありませんが、バロック期から19世紀後半におよぶ神話画、宗教画、肖像画、静物画、そして近代へと向かう絵画の新たな可能性の扉を開いたバルビゾン派の風景画に至るヨーロッパ絵画の変遷を、同館のコレクション約70点を通して辿ります。とのことなので、勉強になりそうです。これはまだ、前売券が手に入れられますね。

  • 東京藝術大学大学美術館
    興福寺創建1300年記念 国宝 興福寺仏頭展 (2013年9月3日〜11月24日)
    あの有名な、興福寺の仏頭が東京で見られるのです。十二神将も来ますよ! 確かに去年、奈良で見ましたけれど、交通費をかけずにまた見られるのであれば、行くしかないでしょう! 興福寺の所蔵品がこんなにいっぱい来ていたら、その間興福寺国宝館はどうなっているのかしら? と思ってしまいます。

  • 東京都美術館
    ターナー展 (2013年10月8日〜12月18日)
    本展覧会は、世界最大のコレクションを誇るロンドンのテート美術館から、油彩画の名品30点以上に加え、水彩画、スケッチブックなど計約110点を展示し、その栄光の軌跡をたどります。私はイギリスに行ったことがないので、あまりターナーについては知らないのですが、大がかりな展覧会です。せっかく東京で見られるのなら、行っておいたほうがいいですよね。

  • 国立新美術館
    印象派を超えて―点描の画家たち (2013年10月4日〜12月23日)
    どこまでが展覧会のタイトルで、どこからがサブタイトルなのかが分かりませんが、全部を表記すると「クレラー=ミュラー美術館所蔵作品を中心に/印象派を超えて―点描の画家たち/ゴッホ、スーラからモンドリアンまで」となります。本当に、点描画から抽象画まで見られます。ブリュッセルの王立美術館は現代美術が充実していたのですが、オランダもそうなのかな? と思っています。あまり詳しくない時代の作品なので、勉強になりそうです。

  • 国立科学博物館
    大恐竜展 ゴビ砂漠の脅威 (2013年10月26日〜2014年2月23日)
    ゴビ砂漠と言えば、私が子供のころから恐竜の化石で有名でした。本展は、モンゴル・ゴビ砂漠の実物恐竜化石を一堂に見ることができる、極めて貴重な機会となります。これほどの規模での公開は、モンゴル国内でもこれまで実施されたことはありませんでした。また、新種を提唱する基となる標本「ホロタイプ標本」が約10点展示される、国際的にも稀に見る展覧会です。しかも、タルボザウルスの全身骨格の実物も展示されるそうです。これは、恐竜好き(理科好き)の男の子のお母さんとしては、見逃すわけにはいきません。

  • 国立西洋美術館
    モネ、風景をみる眼―19世紀フランス風景画の革新 (2013年12月9日〜2014年3月9日)
    ポーラ美術館と国立西洋美術館のコレクションが共演するそうです。現在はポーラ美術館で開催中です。本展覧会は、同じ内容を2館で展示するのではなく、各館の特徴をそれぞれ打ち出した展覧会です。原文でゴシック体になっています。本来は、それぞれの美術館を訪ねて楽しむものなのでしょうね。国立西洋美術館での展示は今回の展覧会では、モネとその作品をめぐる時代背景や文化的文脈の理解につなげることを目指し、収蔵品の中から展覧会図録に収録されない絵画や版画作品も参考作品として展示に加えつつ、同時代の出版物等の参考資料もあわせて紹介します。で、ポーラ美術館ではポーラ美術館でのみどころは、「モネとガレ」 「自然の中でみる印象派」 の2つ。だそうです。ポーラ美術館の開催概要はこちらです。こういう美術館同士のコラボレーションというのは、とても興味深いです。

どの展覧会も見逃すことのないように、しっかりチェックしなくてはいけませんね。自分のスケジュール管理も怠らないようにしなければ、です……。

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June 18, 2013

* 気になる展覧会チェック(20130618)

2か月に1回くらいはチェックしないと、うっかりスルーしてしまう展覧会が出てきそうです。会期がかなり先のもの(10月から、など)は後回しにしています。なので、この後仕事が忙しくなり、「展覧会チェックを書くヒマがない〜」となると、危険です。

先日のダ・ヴィンチ展は、まさにこの状態で自分のチェックから漏れていたので、危うく見逃すところでした。危ない危ない。

ともあれ、気になる展覧会を一気に書きます。
  • Bunkamura ザ・ミュージアム
    レオ・レオニ 絵本のしごと (2013年6月22日〜8月4日)
    この展覧会、ポスターがかわいらしいのです。それで気になっていました。私はレオ・レオニと言ったら、スイミーしか知らないのですが……。かわいいもの好きの息子もどこかでポスターを見たらしく、気になっていると言っていました。行くとしたら、期末試験が終わったら、ですね。

  • 東京都美術館
    ルーヴル美術館展—地中海 四千年のものがたり—(2013年7月20日〜9月23日)
    ものすごーく派手で分かりやすい「名作!」が来るわけではありません。でも、特設サイトの解説によると、「西洋、東洋、アフリカを結ぶ場所」としての地中海にスポットを当て、古代から19世紀に至る美術・工芸品が展示されます。特に興味がある時代や地域というわけではないのですが、いろいろと勉強になりそうだなあ、と。これは1人でふらりと行くかもしれません。

  • 国立科学博物館
    深海 ―挑戦の歩みと驚異の生きものたち―(2013年7月6日〜10月6日)
    あの、ダイオウイカですよ〜。それだけではないですが。深海は、私たち人間が、宇宙と同じくらいか、それ以上に分かっていないことが多い場所だと思います。神秘的で不思議な深海の世界を見るのが、楽しみです。生物の標本にびっくりするだろうなあ、と、今から予想しています。これも、夏休みが終わるまでには行かないと、です。

  • 国立新美術館
    アメリカン・ポップ・アート展(2013年8月7日〜10月21日)
    実は、ポップアートはそんなに詳しくなく興味もあまりなく、なのです……でも、あの有名なアンディ・ウォーホルの《200個のキャンベル・スープ缶》が見られるということで、行ってみたら学ぶこともあって、いいかなあ、と。新しいことを知るというのが、好きなのです。

  • 国立西洋美術館
    ミケランジェロ展(2013年9月6日〜11月17日)
    システィーナ礼拝堂500年記念、というものだそうです。サイトを見たところ、ミケランジェロの人物についても紹介し、システィーナ礼拝堂にの天井画や祭壇画のための習作や、建築家としてのミケランジェロにもスポットを当てるようです。人体表現(とその変遷)についても紹介するということで、「これを見てローマやフィレンツェに行けば完璧!」という感じです。実に素晴らしい。

  • 東京国立博物館
    京都―洛中洛外図と障壁画の美(2013年10月8日〜12月1日)
    「洛中洛外図屏風」をすべて展示するなど、「京都でも見ることのできない京都」を体感できる展覧会となるそうです。京都に行った後の会期ですが、復習になったり、新たな知識を得たりする機会にできるようにしたいですね。ということは、要チェックなのは「御所、龍安寺、二条城、京の街」となるようです。

スケジュール管理をしっかりすれば、全部行けるかな? と思っています。京都の展覧会のころには、会期がまだ先だからと書かなかった展覧会が、あれこれ始まります。遅くとも9月になったら、またチェックしたいですね。

今年は結構、あちこちの展覧会に行けていて、うれしいです。

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April 06, 2013

* ラファエロ

確かに、フィレンツェのウフィツィ美術館(だけではありませんが)やパリのルーヴル美術館に行けば、彼の作品は見られます。でも、こうやって世界各地にある作品が一堂に会することは、そうないのだとか。

――これは、見に行かないわけにはいきません! そんなわけで、今回も、息子の部活の休み(平日)を使って行きました。

開館時間よりも少し遅れて入ったのですが、さほど混雑はしていませんでした。平日だったからかもしれません。今回も音声ガイドを使用しました。……が、最初に借りたガイドは、片方から音声が聞こえないというトラブルが。ヘッドフォンを交換しても状況は変わらなかったので、本体ごと交換してもらいました。テキパキ対応していただきましたよ。

ラファエロの生涯を作品でたどるという趣向で、最初は父親のジョヴァンニ・サンティの作品が紹介されています。緻密な描写や色づかいに、「なんだかフランドルの絵画(ファン・アイクの『神秘の子羊』を思い出しました)みたいだなあ」と思ったのですが、実際、フランドルの画家から影響を受ける機会があったようです。音声ガイドで聞いたので、詳細を忘れてしまったのですが……。

早くに両親を亡くしたラファエロは、父の工房を引き継いだ画家や、ウルビーノで活躍した画家に絵を学んだそうです。10代の作品もありましたが、素晴らしいものでした。確かにその後の彼の作品を思うと「古くさい」雰囲気ですが、とても上手なものでした。

ウルビーノ時代を経て、フィレンツェでダ・ヴィンチやミケランジェロといったそうそうたる芸術家たちから様々な技法を吸収し、ローマで活躍し……というところで、わずか37歳で世を去ってしまいます。でもそこで展覧会は終わらず、彼が後世に与えた影響も紹介しています。

今回の目玉「大公の聖母」も、正面からじっくり鑑賞できました。柔らかな雰囲気で、見ていてほっとするような作品です。これだけでなく、貴族や有力者が私室に飾ったのかな、と思われるような作品は、どれもそういう「部屋に飾りたくなる」優しさがあふれていました。

さほど大きな作品ではありませんが、「エゼキエルの幻視」も素晴らしかったです。神の姿はミケランジェロのように力強く描かれ、周囲の不思議な生き物たちや天使が、神秘的な雰囲気を作っていました。

ラファエロは大きな工房を持っていて、そこで彼の素描などをもとにした銅版画が作られ、広く流通していたそうです。この銅版画は、長らく画家たちの手本となったとか。そして彼の工房の運営方法は、のちにルーベンスの工房へとつながります。ちょうど前の週に、まさにそのテーマの展覧会に行ったばかりなので、そういうつながりは、たいへん興味深いものでした。

ラファエロの一番弟子で、彼の死後に残った作品を完成させたというジュリオ・ロマーノの作品もありました。「これはマニエリスムだなあ」という雰囲気で、帰宅後に調べたところ、やはりマニエリスムの画家でした。こういうところが息子にうまく説明できないので、勉強勉強、ですね。

もしもラファエロがもっと長生きしていたら、どれだけ活躍しただろう……と思います。彼の人生を見ていると、フリーランスとして生きていくうえで重要なことが学べます。

「仕事で成功するには、実力だけでなく人間関係が上手く築けるかも大切!」

これですよ、これ。いわゆる「コミュニケーション力」というものでしょうか。なんだか最後は、現実に引き戻す話になってしまいましたけれど……。実力が伯仲していたら、決めてはこれです。ラファエロのように、実力もあってコミュニケーション力も高くて、というのは無敵です。「ずるい!」と思ってしまうくらいです。

ともあれ、平日はひどい混雑ではないので、見に行くべし、です(力説)。「ぶらぶら美術・博物館」でも紹介されていました。こちらで概要が見られます。

uriel_archangel at 15:40 | 講演会・展覧会 
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