大学入試

June 14, 2017

* 大学入試で問われる英語能力は変わってきているなあと思った話

もう4月の話ですが、息子の学校の保護者会で見た東京大学の二次試験の英語問題が面白いと思ったので、ちょっと調べてみました。……と言っても、著作権の関係で東京大学のホームページでは試験問題を公開していません。以前見られた場所も、今は公開していません。過去問が発売される季節になったからかな?

私は英語教育に携わっているわけでもないし、東京大学の問題を研究しているわけでもないのですが、それでも、「ああ、大学はこういう人材が欲しいのから、こういう問題にするのだな」というのは分かります。

学校の先生も言っていたのですが、「難解な語彙が使われた文章を読み、『理解できていますよ』という体で和訳する」というような問題ばかりではありません。和訳の問題はありますが、これは難しい、と感じるものではありませんでした。

去年ですが、東洋経済オンラインの記事が話題になりました。「模範解答がない」というのは驚くことではないです。ここでも書きましたが、変化が大きく激しく訪れる現代、「過去から現代に至る知識をあなたはどれだけ覚えてきましたか」ではなく、「これからまったく予期しないことが起こります。それに対して、あなたは(これまで得た知識やその場の状況を利用して)どう対処しますか」を問う問題が出題されるのが、これからの大学入試だろうと思っています。

私は学生時代に、アルバイトで「これが模範解答!」という答えのない国語のテストを作ったことがあります(1題だけだし、どうしてもこの行動の意図が分からない、でもここを問わないのはおかしいよね、という状態だったためですが)。私1人で採点したから可能だったかもしれませんが、こういう問題の場合、正しい箇所を引っ張ってきたか、という基準はないので、「話の筋が通っているか」「読んで納得できるか」を見ます。いやあ、私って先進的だったのね、なんて、こういう問題が話題になったときに思いましたよ。

そういう問題にばかり気を取られてしまいますが、今年は、「この試験会場(教室)で気づいたことを書け」みたいな問題が出たそうです。これはdescriptionだ、と思いました。「おじいちゃんが遺産をあげてもいい、と思うような手紙を書け」なんてのもありました。難しい単語の意味を知っていても、自分の意見や考えをまとめて発信する能力がなければ、太刀打ちできませんね。

息子がsummary writingをやりたがっていて、なぜだろうと思っていたのですが、これも必ず1問出てくるのだそうです。でも、やらなければいけないのはそれだけじゃないですよ……というか、情報発信が苦手なタイプは、descriptionなどのライティングで苦労するのではないかと思います。

ざっと英語の問題を見て、「ああ、難しい英語の文献を読める人よりも、英語できちんと自分の意見が発信ができる人がほしいんだな」と思いました。

そんなわけで、日本の大学入試で求められる英語は役に立たないのなんのと言う人は多いですが、そういう人は一度東京大学の過去問を見たほうがいい、と思います。確実に、私たちが学生だったときから変化しています。英語の問題が変わっていない大学は、この先生き残れない大学ではないか、とも思います(このときも、そういう話が出ました)。

自分自身の経験からの推測ですが、今の東京大学の英語の問題に一番ちかいのは、国際基督教大学(ICU)の英語の問題ではないかと思っています。つまりは、求める学生像……というか、学生に求める英語の能力が同じ、ということですね。

5月はブログを書いていなかった、ということに今さらながら気づいたので、もうちょっとまめに更新する努力をしなければ……。

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July 10, 2015

* 本当に、大学入試が変わると中学高校の教育も変わるのだなあ

私立中学では、2020年の大学入試改革を見すえて、カリキュラムや試験の形式に変化が起きているそうです。――とか書くと「ソースを出せ」という展開になるわけですが、首都圏模試センターは、結構そういう情報を取り上げていると思います。

なんでそうやって変えてきているかというと、既に今年中学に入学した子たちの学年から、大学入試制度が大きく変わるからです。だからもしかしたら、今年の入試から、既にそういう変化は始まっていたのかもしれません。

5月のASFで聞いた、吉田研作先生&安河内哲也氏の『TEAP and University Entrance Exams』(私の感想等はこちら)にあるように、「大学入試が変わらなければ、中学高校の英語教育は変わらない」なのですね。

大きな変化で、大学側の負担は小さくないはずですが、それでもこのような改革が行われるというのは、もしかしたら「文部科学省が言うことだから仕方ない」という状況があるのかもしれませんが、現状の中学・高校の教育を受けてきた学生が、大学でどれだけのことができるかという部分で、限界を感じているのかな〜、という気もします。

ただ、これまた以前も書いていますが、「世界規模で活躍できる研究者」を養成したいという大学、「世界で認められる研究をしたい」という学生から、「社会人として最低限の常識を身に付けた人間」を卒業させるのが主眼となる(ならざるを得ない)大学、「勉強は好きじゃないけど大卒のほうが就職で有利だからとりあえず進学」という学生まで、大学進学率が上がったぶん、大学の存在意義や大学に入学する理由が非常に多様化しています。

ここで全部の大学に、これまでとまったく異なる入試制度を取り入れることができるのか、というと、無理があるというか、できる人とできない人の差が大きすぎると思います。前回、「日本の高校3年生の英語は英検3級レベル」と書きましたが、スピーキングが0点、という人がとても多くて、「恐らく実態は4級レベル」なのだそうです。

英語でそういう例を聞いたので英語の話を書きましたが、他の教科でも同じような状態でしょう。私自身、英語は「高校で学ぶ英語はマスターした!」と思える状態で大学に入学しましたが(今はどうかというのはまた別の問題で……)、数学や理科に関しては「高校で学んだことは十分に身に付いていません」状態です。

それとやはり、前回も書きましたが、私立の学校は受験生を集めて大学入試で結果を出すためにこういう改革を積極的に行いますが、そういう原理が働かない学校や、情報が十分に集められない学校はどうなるのか……というのも考えてしまいます。

このあたりは前回もつらつらと書いたので省略します。同じようなことしか書けませんし。

ともかく、2020年に向けて変化しようとする学校が多いのは、ある意味分かりやすく、今後中学高校での教育がどのようなものになっていくのか、最先端の学校の手法を見るのは楽しみです。

uriel_archangel at 11:48 | 日々の記録 
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June 01, 2015

* 吉田研作先生&安河内哲也氏『TEAP and University Entrance Exams』@ASF

そんなわけで、短い休憩の後、同じ会場で引き続き行われたのはこちらです。
  • TEAP and University Entrance Exams
公式サイトでは「安河内哲也氏」の名前だけですが、実際はタイトルのとおり、吉田研作先生と安河内氏のお話でした。安河内氏は、歯切れの良いお話だけでなく、質問の挙手に対してフットワーク良くマイクを持って走ったりなど、下っ端感・使い走り感親しみやすさにあふれていました。

私も詳しくはないのですが、TEAPについてはこちらに書かれています。このサイトには、概要が書かれています。
TEAP(ティープ)とは、Test of English for Academic Purposesの略語で、上智大学と公益財団法人 日本英語検定協会が共同で開発した、大学で学習・研究する際に必要とされるアカデミックな場面での英語運用力(英語で資料や文献を読む、英語で講義を受ける、英語で意見を述べる、英語で文章を書くなど)をより正確に測定するテストです。
テスト形式は総合的な英語力を正確に把握することができるよう「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能で構成しています。
TEAPを採用する大学も増えてきているそうです。「話す」についても、きちんと複数の試験官が公正を期して評価しています。

「日本の高校生は、世界的に見ても英語ができない。授業内容を変えても、出口(大学入試)が変わらなければ大きな流れにならない」

というのが、有識者会議での話だそうです。で、私は誰とは言いませんが(笑)「4技能」「4技能」と連呼した人がいるので、無事に「4技能を問う」という流れになったそうです。

最近どこかでニュースになっていたのでうっすら記憶にあったのですが、文部科学省が2014年7〜9月に、国公立高校の3年生を対象に行った「英語力調査」の結果によると、対象者の8割ほどがCEFRでA1、英検に換算すると3級(中学卒業程度)レベルだったのだそうです。

文部科学省でPDFが見られますが、下記の記事にある程度まとめた内容が書かれています。そこで、国公立大学の入試でも、2020年までに英語については4技能を問うものに変わるであろう、ということです。私立大学は、TEAPを例として2020年以前から変わっていますが、恐らく変わらないところもあるでしょう、という話です。ただ、変わらない大学(=潮流に乗らない大学)を今後受験生が選ぶかどうかは「?」というところです。

当然ですが、上智大学で、しかも外国語学部英語学科という、外国語教育についてはいわゆる「意識高い系」が多い場なので、この流れには大いに賛成する人が多かったです。私もその立場です。ただ、地方だけとは限りませんが、新しいメソッドや情報が手に入れにくい環境にある人は、「取り残されるのではないか」という不安が多いだろうと思います。

「読む」「聞く」というpassiv(受動的)な能力は、塾などを活用できる環境になくても、独学で身に付けることができます。一方で「話す」「書く」能力はactive(能動的)なもので、現状では学校以外での指導サービスを受けられる人が圧倒的に有利です。これを独学で向上させる方法の発信も必要ではないかなあ、と思います。

時間制限がなければ、質疑応答なども盛り上がった講演会でした。最後に、4技能の重要性を訴えるために安河内氏がポケットマネーで作った"4 skills for Japan"という缶バッジをいただいてきました。

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「記念品にするのではなく、使って下さい」とのことなので、一番行動範囲の大きい息子の通学用バッグにつけてみましたよ。

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バッグを乱暴に扱うタイプではないのですぐに取れるということはないでしょうが、長い間くっついていてくれるといいなあ、と思います。

この後、息子と合流しました。あちこちの屋台で美味しいものを食べ、満腹&ご満悦でした。気仙沼ホルモン焼きそばとカレーうどんを食べたというので、「そりゃあ満腹になるでしょう」という話です(他にも食べていますよ……)。ちなみにこんな感じで、いろいろと食べ物がありました。

イグナチオ教会はミサのため見学不可だったので、そのまま帰宅しました。相変わらずinternationalな感じでした。ちなみに私のお昼ごはんは、アトレに入っているPAULのパンでした。これはこれで美味しいので満足です。

息子は、また来年もフードコートでいろいろと食べたいので行きたい、と言っています(笑) 私も、ちょっとだけでなく終日楽しみたいなあ、と思いました。そのためには時間&スケジュール管理が大切です。はい。

uriel_archangel at 12:11 | 講演会・展覧会 
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